先日、仲間のMC山崎先生から情報をいただきました。それはある保険会社の担当者さんが弁護士費用特約の支払いに対し、厳しい目を向けざるを得ない、不届きな法律家さん、事務所を名指しで挙げたことです。以前にも記事に取り上げましたが、「保険会社の特約があるのだから・・・」と無茶な請求、アンフェアな請求をする弁護士、行政書士が少なからずいるのです。 困ったものです。

 

弁護士費用特約が出なければ、後は保険会社に文句言ってね

 これはある行政書士事務所の対応ですが、被害者に弁護士費用特約が使えます(使える可能性があります)と言っておきながら、費用が出なくても責任は取らない、やり方です。

① 契約の際は「弁護士費用特約で私どもの報酬はまかなえますので」と言います。被害者は迷わず「お金がかからないなら!」と即断、契約します。

② 仕事の完了後、相手が保険会社なのだから・・と普通より高額の請求をします。

③ 保険会社が支払いを渋ると、

④ すでに委任請求(被害者に代わって請求しますので、自賠責保険金を事務所口座に振り込ませています)で保険金を握っていますので、そこから報酬を抜き取った差額を被害者に支払います。その際、「保険会社が払わないのが悪い、うちには責任ありません」の姿勢。

⑤ すると弁護士費用特約から費用が出ると思っていた被害者は怒り心頭、保険会社に文句を言います。

⑥ 保険会社にしてみれば、「当社の許可なく勝手に行政書士と契約された内容」など、守る必要はありません。

⑦ こうして被害者は納得がいかない結果を受け入れ、泣き寝入り。

⑧ 悪者にされた(顧客の信用を失った)保険会社も、この行政書士に大激怒!

さて、このようなことがまかり通っています。この行政書士の問題点は、

1、弁護士費用特約が出ないことがあることをしっかり説明する義務を怠っている。

2、事前に保険会社に特約の支払い内容を照会、支払いのOKを取り付けることをしない。

3、そもそも保険会社に非常識な額の請求をしていないか。

4、特約の支払いが正当な金額であれば、被害者のために保険会社にしっかり掛け合うべき。

 このような商売(あきない)のルールを逸脱した、乱暴なやり方をしているのではないでしょうか。

 すると結果はこうなります。

保険会社:「またこの行政書士のせいで、契約者が「弁護士費用特約を払え!」って文句言ってきたよ。この行政書士からの請求は全件、顧問弁護士の対応として、払わない方向でいきましょう。」

 このようになります。そして真面目にやっている他の行政書士にもとばっちりが・・・それは保険会社が行政書士全体に厳しい目を向けるようになることです。そしてそれが高じれば、約款から「行政書士には支払いません」と書かれて終わりです。

 ちなみに私は一度も弁護士費用の支払いを断られたことはありません。(正しく言いますと、支払い内容の一部が認められなかった案件がたった一度ありました。もちろん被害者さんも納得の上でのこと。) 正当な請求をしていれば保険会社さんは快く支払ってくれます。

 長くなったので明日につづく