昨日の病院同行も含め、現在2件問題が生じました。それは症状固定の時期に主治医が転勤、急病でいなくなったことです。これから後遺障害診断書を書いていただく矢先に、です。

 さて本日のタイトル「交通事故での山場」ですが、交通事故の解決には相手方との示談や、裁判の場合は判決であるとか、最後の場面が思い浮かびます。しかし私たちのチームは別の場面を想定します。それは「後遺障害診断書の作成」です。これを最大の山場と考えます。

 交通事故の賠償では死亡を除けば、後遺障害が一番高額な賠償金となります。若年者が介護状態になった場合は、死亡保険金すら上回ります。その後遺障害(等級)を決定づけるのは後遺障害診断書です。この一枚の紙が交通事故の解決までずっと付きまといます。そしてそこに書かれた事実はめったなことでは変更されず、一人歩きします。

 この診断書をもとに認定された後遺障害等級は最後の賠償金の金額を決定的にするものです。できれば正当な等級の認定を済ませた後、賠償交渉に望みたいのです。しかしこの診断書があっさりと1行の記載であったり、不正確に記載され、十分な観察のないまま審査されることの方が多いのです。だからこそ、私たちのように医療立証を主業務にしている者は、後遺障害診断書の作成に注力をするのです。ここが被害者の運命の分かれ道と思っています。

 それが今年に入って2件ピンチです。病院に掛け合って最善策をとなければなりません。

 患者はもちろん、この場面の重要性に気付いていない弁護士も相変わらず多く、私たちももっと頑張らなければなりません。

 そこで現在、チームで昨年の業務の分析を始めています。注目はいかにこの大事な場面で汗をかいているか?つまり病院同行の件数をカウント中です。おそらく病院同行・医師面談の数では日本一の活動量となるはずです。
 事務所にどかっと座って相談を受ける、資料・文章の作成をする、これらはおまけみたいな業務で、実働こそが被害者の運命を変える仕事であり、交通事故解決の肝がここにあると信念をもっています。