威張る・・・威勢を張って偉そうにする。えばる。    「威」を張る人は、周囲の人へ高圧的、支配的な態度や言動で威厳を保とうとします。周囲から「威」を認められている人は、改めてそのような態度を張る必要はありません。周囲からひんしゅくを買うのは、「威」を過剰に張ること、そもそも「威」がないのに無理している人でしょうか。そのようなトホホ感を示す人や態度について、「格好つけやがって」と揶揄する場合、大阪では「いきっている」と言うそうです。    さて、私達の仕事では、弁護士や医師など、先生と呼ばれる人達に毎日のように関わります。当然に敬意をもって対しています。また、警察官や役所に手続きをお願いすることもあり、平身低頭の日々です。ある意味、お金を支払う立場の保険会社も権力者に値しますので、無礼な物言いは許されません。当たり前ですが、周囲に対して敬意を払うことこそ、仕事の基本姿勢と言えます。

 これは、何も特別なことではありません。すべての仕事に言えることであり、仕事に限らず、他人はもちろん、友人や家族に対しても、人として周囲に敬意を払うことが基本、そう習ってきたと思います。ただし、実際の社会では、敬意の欠片もない人が散見されます。人それぞれですから、一々気にしていられませんが、仕事上、異常なまでに威張る人には辟易させられます。

 ある弁護士ですが、交通事故相談会において、靴を脱いでイスに胡坐をかいていました。相談者に対して、すでに座り方まで親分気取りなのです。当然に言動も高圧的でした。この弁護士さんとは一緒に仕事はできないと感じました。医師も威厳がある職業ですが、15年間で1000人ほどの医師面談を振り返ると、異常に威張る先生は10~20人に1人位でしょうか。多いのか少ないのか・・やや多い印象です。元より尊敬を受ける職業ですから、そこまで威を張る必要などないのですが・・。

 弁護士、医師に限らず、過剰に威張る人には特徴があります。地位やポストが高い人、優秀な人には少なく、下位のポスト、微妙な立ち位置の人に多いようです。警察やヤクザも下っ端がもっとも威張っていて厄介です。何等かの鬱屈がそうさせているのかもしれません。本当に偉い人や人格者は、他者の立場、高低・優劣によって態度や言葉使いを変えることがありません。総じて謙虚な人が多かったと思います。    

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