診断書を依頼して、その場で記載する医師もおりますが、平均的には2週間で記載の印象です。日々の診察や治療で激務を強いられる医師にとって、診断書の記載ほど面倒なことはないと思います。患者側としては、頭が下がる思いです。

 どんなに多忙であっても、常識的には2カ月後が限度と思います。また、依頼時に「現在、診断書が溜まっていて、3カ月かかります」と言ってくれる医師は、まだ誠意があると思います。それ位であれば、じっと待っていますが、中には何度催促していても、なしのつぶて、数カ月待たす医師が存在します。単にルーズでだらしない医師と言えますが、まるで、依頼側が諦めるのを待っているかのような悪意を感じることもあります。以下、秋葉事務所での「長期間・診断書待ち」の順位です。   【第1位】14カ月 (脊椎・神経科)

 数えきれないほどの催促電話(医事課に対してですが)、催促の手紙2通、そして催促の面談2回・・・医師は毎回、「わかりました」と応じてくれますが、書きません。しかも、自身の病欠で入院の期間2カ月ほど挟むことに。その後、仕上がった診断書他、意見書ですが、それは精密に細かい字がびっしり、ほとんど虫眼鏡でしか読めませんでした。これを書くのは大変だったと思います。   【第2位】8カ月 (リハビリ科)

 最初の依頼の段階で、「診断書のフォームは?それがないと書けない」などと、敬遠ムード。こちらとしては、奥ゆかしく、まず主治医の記載許可を経て、文章課に診断書一式を揃えて提出のつもりでした。もちろん、翌日には診断書・受付窓口に記載要領をまとめて提出しました。

 その後、何度も電話しても、一向に診断書を書く気配がありません。毎度、催促電話を受ける医事課の担当者も、「先生に伝えます」とは言ってくれますが、明らかにお困りの様子でした。おそらく、このまま、”書かないで済まそう”としているとしか思えません。半年後になって、代理人名でお手紙を投函しましたが、反応なし。そこで最終手段です。できればこんなことはしたくないのですが、その病院の理事長と院長先生宛に、それぞれ簡易書留でお手紙を投函しました。そのお手紙の内容は、「〇〇先生はもはや記載する意志がないと思いますので、別の医師の診断を仰ぎたい」です。この最終手段の後、2週間で診断書が届きました。    【第3位】6カ月~ (脳神経外科)

 現在進行中です。常に診断書が遅い医師であったので、覚悟をしていていましたが、あまりの遅さに提出を待っている保険会社もキレ気味です。再度、面談してお願いしようと思います。    医師には診断権という権利があり、医師法上、記載の判断は、”記載すべきではない理由がない限り”記載する義務があります。義務とは言っても、書かない理由などなんとでも付けられます。つまり、医師次第なのです。  ほとんどの医師は忙しくても、なんとかご記載下さいます。しかし、だらしないを通り越して、↑ 2位の医師も存在します。知人の医師は、「患者を治すことが仕事で、診断書を書くために医師になったのではない!」と言い切りました。診断書など書きたくない、これが本音なのかもしれません。医師も人間なので、すべてが誠実とは言えず、残念ながら人間性に問題がある医師も存在します。そのような医師にあたってしまった患者、被害者さん達は大変なのです。もちろん、秋葉事務所の青筋も立ちっぱなしです。  

 

 

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【事案】

自転車で走行中、建設中の建物から道路までロープが伸びて放置されており、その上に乗り上げ転倒したもの。膝部の脛骨を骨折、プレート固定術を施した。    【問題点】

工事側は責任をやや認めており、相手の保険代理店から治療費他、支払いの準備はあったよう。しかし、賠償保険会社は前面に出てこず、おそらく慰謝料等は自賠責保険基準が予想された。企業の加入する工事保険では毎度の事なので、弁護士介入とした。

最大の問題は、治療先の医師がこの事故状況から患者に対して”賠償金目当て”とでも考えたのか、後遺障害に対してまったく協力的ではなかった。最初から「症状固定は1年後」と決めてしまい、仕方なく1年後に診断書を依頼すると、「後遺症はない」との見解。残存する痛みや諸症状を訴えても、「痛みが消えるまでリハビリ再開しますか?」と言う。   【立証ポイント】

幸運にも、その医師が転勤した。後任の医師に後遺障害診断書を記載頂き、加害者側の代理人に提出したが、痛みの症状が薄く「非該当」の見解。再度、記載内容を修正頂き再提出、渋々14級9号を認めた数字が返ってきた。連携弁護士が過失割合など交渉を重ね、容認できる数字で示談となった。

(令和6年12月)  

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