肘頭骨折(ちゅうとうこっせつ)   (1)病態

 転倒の際、肘を路面に強打した時に頻発します。痛みや腫れが生じ、肘の可動域制限と異常可動がみられ、単純XP撮影で骨折が認められます。

   肘への衝撃により骨折が生じますが、肘頭骨折とは、橈骨ではなく、尺骨の近位端部の骨折です。また、肘頭は、上腕三頭筋により上方へ引っ張られているので、骨折により転位が生じます。

   (2)治療    骨折した肘頭の骨の欠片が多数のときは、AOプレートを用いて固定されています。転位の少ないものは肘関節を90°曲げた状態で4週間程度のギプス固定が行われ、転位の大きなもの、粉砕骨折では、手術が適用になります。

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