先日、企業の賠償保険の話題に触れたところですが、昨日、昨年のカルテル問題の処分が決まったようです(大谷さんの結婚発表で消し飛んだニュースの一つです)。以下、TBSニュース様より引用します。とくに、損保ジャパンはビックモーターの件も含め、処分が加算されています。 元々、護送船団方式が長かった業界です。他業種に比べ、はるかに価格調整についての罪悪感がないように思えます。いずれにしても、金融の自由化後では当然にNGです。令和の現在、業界の旧弊であったもの、かつてのルールがどんどん通用しなくなっています。建設業界に代表されるように、「談合はある種の秩序として公共に益する側面もある」などと言っても、ダメなものはダメなのですが・・。
これを契機に、会社の健全な競争が促進され、商品の独自化が進めば、契約者にとって商品の選択肢が増えます。これは契約者に利益につながるものと思います。 大手損保4社 価格調整問題で金融庁に業務改善計画を提出
企業向け保険の保険料を事前に調整していた問題で、大手損保4社はきょう金融庁に業務改善計画を提出し、社長をはじめとする経営陣の処分を発表しました。
東京海上日動、損保ジャパン、三井住友海上、あいおいニッセイ同和損保の4社は、576の取引先で保険料を事前に調整していたとして、金融庁から去年12月に業務改善命令が出されました。大手4社は、取引先と良好な関係を維持するために、保有している政策保有株式(※)をすべて売却すること、ケーキや車など得意先の商品を購入したり、主催イベントを手伝ったりする「本業支援」を見直すことなどを盛り込んだ改善計画を金融庁に提出しました。とくに政策保有株式をめぐっては、金融庁は健全な競争を阻害し不正行為の要因になったとして問題視していました。4社が保有する株式はあわせて6兆円を超えていて、各社は今後、徐々に売却を進め、中長期的にゼロにするとしています。
また、4社は改善計画とあわせてトップを含む経営陣の処分を発表しました。東京海上、三井住友海上、あいおいニッセイ同和損保については社長の報酬を3か月間、50%に減額するほか、営業部門やコンプライアンス部門の役員も報酬減額にするとしています。損保ジャパンについては価格調整に加え、ビッグモーターによる保険金の不正請求問題の責任も踏まえ親会社の櫻田CEOや奥村社長など経営陣の報酬減額を発表、さらに損保ジャパンの西澤会長が3月末付けで退任することも発表しました。 ※ 政策保有株とは
取引先との関係維持などを目的に、ある会社が別の会社の株を持つ、いわゆる会社同士の「お付き合い」で所持する株式のことを言います。大企業の間では、株式の持ち合いは昔からの慣行でした。
以下、ランキング。銀行、保険会社が上位にずらり。巨額の持ち合いをしています。違法ではないが、カルテルの土壌になるものと、指導の対象になったのです。