足底腱膜断裂(そくていけんまくだんれつ) (1)病態
ラグビー、サッカーなどのコンタクトスポーツで、足を強く蹴り出してダッシュしたときに発症しています。交通事故でも、バイクや自転車と自動車の出合い頭衝突で、足の裏に強い衝撃がかかったとき、道路から田畑や崖下に転落、着地の際に、大きな負荷がかかり、足底筋膜が断裂することがあります。
ほとんどは、踵骨に近い位置の足底腱膜が断裂しています。また、足底筋膜断裂では、断裂した筋膜組織から出血し、内出血を起こし、内出血は、足裏の土踏まずの部分に拡がります。 (2)症状
受傷直後は、激痛で歩くことができず、みるみるうちに、足裏の内出血が拡がり、腫れが増大、土踏まず部分が、広く平に見えるので、診断は容易です。足首の捻挫と見過ごされることは、ありません。 (3)診断と治療
エコー検査やMRIの撮影で、足底腱膜断裂を確認することができ、診断は確定します。治療は、断裂部位の縫合術がなされ、その後、1カ月程度のギプス固定がなされます。ギプスカット後は、足底板を装用し、リハビリが始まります。 (4)後遺障害のポイント
平均的には、受傷から2カ月で就労復帰でき、後遺障害を残すことはありません。 次回 ⇒ 足底腱膜炎