足関節離断性骨軟骨炎(そくかんせつりだんせいこつなんこつえん)
(1)病態
足関節離断性骨軟骨炎は、足首の捻挫に伴う二次的な損傷ですから、受傷直後は、足首に痛みを感じることはなく、違和感を自覚する程度です。
そして、この症例は、骨端線が閉鎖する以前の小・中学生に多く見られるのが特徴です。後段の55距骨軟骨損傷でも解説していますが、足首の内返し捻挫で、距骨と脛骨が衝突すると、その衝撃で、前距腓靱帯は部分断裂を起こします。 (2)症状
足関節の痛みと腫れ、足首の不安定な感じ、捻挫を繰り返す、適切な治療が行われず、靱帯損傷が放置されても、安静にしていれば、腫れや痛みは引いてくるのですが、足関節には不安定性が残り、歩行や運動で、捻挫を繰り返すことになります。
内返し捻挫の回数を重ねるうちに、脛骨の衝突を受けた距骨軟骨が傷つき、さらに症状が進行すると、距骨軟骨下の骨が壊死を起こし、軟骨が剥がれてしまいます。剥がれた軟骨は、関節遊離体(※)となって関節の中を動き回り、激痛、関節水腫を発症、また、関節の間に挟まって、ロッキングを起こすこともあります。 続きを読む »