膝離断性骨軟骨炎(しつりだんせいこつなんこつえん)
骨の間に欠片が挟まると、痛み、運動制限を生じます。
(1)病態
膝関節の中に大腿骨の軟骨が剥がれ落ちてしまう障害のことです。
血流障害により、軟骨下の骨が壊死すると、骨軟骨片が分離し、進行すると関節内に遊離します。 (2)症状
初期では、運動後の不快感や鈍痛の他は、特異的な症状の出現はありません。関節軟骨の表面に亀裂や変性が生じると疼痛も強くなり、日常の歩行でも支障を来します。
さらに、骨軟骨片が関節の中に遊離すると、膝の曲げ伸ばしで、引っかかり感、ズレ感を生じ、関節に挟まると、激痛を発症、膝がロックして動かなくなってしまいます。
一般的には、スポーツで、走行、跳躍、肘の回転などを繰り返し行うことで、関節に負担が蓄積して発症すると考えられています。
関節遊離体は、1~2cmの大きさです。
関節液の栄養を吸収して大きくなることがあります。自然に消える、小さくなることはありません。 (3)治療
ロッキング症状、激痛があるときは、関節鏡視下で、生体吸収性ピンを用いて遊離、剥離した骨軟骨片を、欠損部に元通りに修復するオペが実施されています。
遊離した骨軟骨片の損傷や変性が著しいときは、自家培養軟骨の移植術が行われています。 ◆ 自家培養軟骨
続きを読む »