米メジャーリーグの話題ですが、エンゼルスだけではなく、日本人にも衝撃が走りました。エンゼルスは4日(日本時間5日)、主力野手のマイク・トラウト外野手が左手首骨折のため10日間の負傷者リスト入りすると発表しました。

 試合後、カリフォルニア州地元紙「オレンジカウンティ・レジスター」によりますと、トラウト選手「今まで感じたことがないものだった」、「結果が問題なしで戻ってくることを祈るばかりだ」と伝えていました。翌日になって、球団から正式に左有鉤骨骨折が発表されたようです。

 大谷さんは主に2番バッターです。メジャー屈指の強打者トラウト選手が3番に控えていることから、今年は相手ピッチャーが勝負してくれている=ホームラン数↑ 現在ホームラン王独走、打撃成績は軒並み好調でした。しかし、トラウト選手がいなければ・・一昨年、トラウト選手がケガで長期離脱した時期に同じく、他球団のピッチャーは「大谷さん以外は怖くない」ことになり、大谷さんへの敬遠や4球が増えることが予想されます。メジャー初、日本人のホームラン王の誕生が危ぶまれるのです。    さて、トラウト選手が折った有鉤骨とは?    手根骨です。珍しい骨折部位ではありますが、やはり秋葉事務所の認定実績に有りました。実績をみても、見逃されやすい骨折と言えます。    有鈎骨骨折の認定例 👉 併合9級:右橈骨遠位端骨折10級10号・左有鉤骨骨折12級6号(40代男性・東京都)  

 佐藤の解説 👉 有鉤骨について     トラウト選手の復帰、大谷さんの活躍を期待しています。  

続きを読む »

(4)後遺障害のポイント   Ⅰ. 人工関節では、

① 超高分子量ポリエチレンやセラミックが普及し、耐久性が15~20年と伸びたこと、

② 無菌手術室により、感染症のリスクが低下していること、

③ 変形性関節症の高齢者が増えていること、

④ 診療報酬面で利益性の高いこと、

 これらを理由として、人工股関節全置換術の件数が急上昇しています。そして、この程度で全置換術? も、少なからず、見聞しています。医大系病院から医師を招聘し、人工関節外来を新設、この治療法をセールスポイントにして、HPで宣伝している治療先も増えていますが、そんなに簡単に手術を選択して良いのか、やや疑問を持っています。

 交通事故受傷により、股関節部の粉砕骨折、寛骨臼の挫滅的な骨折では、人工股関節全置換術もやむを得ない選択となります。しかし、中程度の骨折であれば、自分の骨を使用して骨切り術を受けることが優先されます。自分の骨であれば、破損や摩耗の心配がなく、専門医であれば、高い活動性を確保してくれます。その後は、プールでの水中歩行などによる筋力トレーニングや肥満の防止に努めれば、股関節を維持させていくことが可能であるからです。手術には感染症はじめリスクが存在します。

 参考までに、体重を1kg減らすことができれば、膝関節の負担は約3kg、股関節に対しては約4kg、階段昇降時の膝においては約7kgの負担軽減ができると報告されています。

 骨切り術には、棚形成術、寛骨臼回転骨切り術、キアリー骨盤骨切り術がありますが、いずれも、関節近くの骨切りで、関節の向きを調整し、残存の軟骨部に荷重を移動させる方法が採用されています。

 私見では、医大系の整形外科で関節鏡術の実績を誇っている専門医を頼るべきです。なんでもかんでも人工関節の切りたがり救急病院、医師は避けるべきです。   Ⅱ.

続きを読む »

 変形性股関節症(へんけいせいこかんせつしょう)   (1)病態

 変形性股関節症は、関節軟骨の変性、磨耗によって、大腿骨頭、臼蓋部の骨の変形、破壊や関節滑膜の炎症が起き、疼痛や運動障害からADL障害をきたす股関節の疾患です。

① 股関節の隙間が保たれています。   ② 股関節の隙間が狭くなっています。   ③ 股関節部の軟骨はすり減り、大腿骨頭が変形し、骨棘が見えています。    股関節に限らず、変形性関節症とは、関節の軟骨部が摩耗し、骨に変形をもたらす傷病名です。骨盤骨々折では、骨盤輪の連続性が失われるストラドル骨折やマルゲーニュ骨折、仙腸関節の脱臼を伴う恥骨結合離開、大腿骨頭の納まる部分の寛骨臼の挫滅的な骨折、股関節部では、股関節後方脱臼骨折、股関節中心性脱臼の重症例では、時間の経過によって、変形性股関節症を発症することが予想されます。

 軽度な股関節唇損傷であっても、損傷が見逃され、放置されることにより、股関節部の軟骨が広範囲に傷つき、変形性股関節症に移行することが考えられるのです。    股関節唇損傷での認定例 👉 14級9号:股関節唇損傷(30代女性・愛知県)   (2)症状

 股関節は、脚の付け根に位置しており、初期症状では、立ち上がったとき、歩き始めのときに、脚の付け根に痛みを感じる程度ですが、変形性股関節症が進行すると、持続する痛みで、足趾の爪切りができない、靴下が履けない、和式トイレや正座が困難となり、日常生活でも、長い時間の立ち仕事や歩くことが辛くなり、階段や車・バスの乗降も、手すりに頼ることになります。   (3)治療

 股関節部のXP撮影で、確定診断がなされていますが、拡がりを観察するときには、CTが有用です。治療は、保存療法と手術療法に分けられます。早期であれば、保存療法で進行を抑えることができます。鎮痛消炎剤の薬物療法、プールでの水中歩行などによる筋力トレーニング、食事制限による肥満の防止、これらの3点セットが有効です。中期となれば、骨切り術が選択されています。

続きを読む »

お問い合せはお気軽に!

事務所メンバー

「交通事故被害者救済」がスローガン! 病院同行に日夜奔走しています。解決まで二人三脚、一緒に頑張りましょう。

代表者略歴を見る!

部位別解説 後遺障害等級認定実績(初回申請) 後遺障害等級認定実績(異議申立)

今月の業務日誌

2023年7月
« 6月   8月 »
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31  

月別アーカイブ