昨年末の予想通り、今年はここ10年で最低の売上を記録しました。 昨年末の記事 ⇒ 今年一年間ありがとうございました。 売上減少、一番の原因はコロナ禍の重傷事故の減少が思い当たります。軽微な物損事故は横ばいながら、人々の行動制限は交通事故の機会そのものを減らします。実際、デルタ株が収まり、旅行キャンペーンが始まった途端、富士山で観光バスが横転、その他、重大事故のニュースが続いたことは記憶に新しいと思います。弊所でも、夏から死亡事故の相談が3件続きました。コロナ禍での事故減少・・この検証は、来年の警察発表や保険会社統計から、改めて確認したいと思います。 さらにコロナに責任を求めますと、その行動制限により、完全に営業手段を奪われたことでしょうか。それはコロナ3年目、今年の売上に如実に現れました。数字は半年~1年後に現れる業種ですから、当然の結果として受け止めています。現在、またしても感染拡大傾向ですが、今回は経済活動の制限はなく、人々の行動も通常に戻りつつあります。今年夏からセミナーの再開はじめ、各施策を再始動しました。この結果は来年以降に現れるでしょう。 厳しい数字はあと2年続く試算です。まったく困ったものです。モチベーション駄々下がりです。それでも、今年の受任を振り返るに、弊所が絶対に必要だと確信することばかりでした。弁護士先生が法律の専門家であっても、交通事故のすべてに手が及ぶとは限りません。例えば、高齢者で逸失利益が見込めないケース、過失が被害者に大きく、自賠責保険で収まりそうなケース、後遺障害の見込がたたず、弁護士が受任に消極的なケース、賠償交渉以前の後遺障害の検査に及ばず困っているケース、ひき逃げで相手不明のケース・・一定数の被害者さんは右往左往しています。そのすべてを弁護士が担えるものではありません。弁護士先生とて万能ではないのです。 誰かが助けなければなならい。そのような被害者さんは常に存在しますが、今年はとくに目立ったと思います。どの方も弁護士では助けきれない窮状を抱えた方ですが、運よく、秋葉事務所に相談が繋がりました。やはり、もっともっと、そのような困窮している被害者さんの情報が弊所に届くようにしなければなりません。依頼者さまこそ、事務所を奮い立たせるものなのです。 宣伝媒体としてのネットの重要度は10年前から変わりませんが、大手法人弁護士事務所の寡占状態、かつ、お互いの食い合いから依頼が分散している状態です。一方、重傷者こそネットではなく、紹介を頼る傾向にあります。被害者さんがまず、頼るのは、1に保険屋さん、2に弁護士、行政書士の出番などずっと後ろです。いえ、もう選択肢に無いかもしれません。やはり、保険会社、弁護士チャネルに多くの情報が集まります。保険関係や弁護士向けの営業を強化する必要など、実に解り切ったことです。 ところが、弁護士業界では「交通事故・行政書士は非弁だ」と認識を持つ先生が多いものです。それは、この15年、賠償部分に踏み込んだ非弁・行政書士が数多く存在したことが原因です。ようやくそれら非弁書士の退場が進んだ今、改めて弁護士に被害者側の医療調査の実効性を訴えていく必要があります。これこそが営業活動と言うべきでしょうか。むしろ、私にとって、それは責務です。 法律・保険・医療、これらを有機的につなぐことこそ、交通事故被害者の救済です。被害者側の医療調査と保険手続きを通じて、被害者を助け、弁護士を下支えしていく・・この信念はまったくぶれていません。過酷な道ですが、来年も一歩一歩進むだけです。 「変わらぬ信念とルーチンワーク、そこにいくつかの新機軸を織り交ぜる」、これを来年の抱負にしたいと思います。 来年の年末にはどのような回顧になるのか・・事務所一同、健康第一を基とし、”世の中に絶対に必要な事務所”であることを示し続けたいと思います。それと、2年かけて売上回復!でしょうか。
一年間、ありがとうございました。