今回は、8月31日に行われた自転車の女子個人ロードタイムトライアル(運動機能障害C1~C3)で金メダルを獲得した杉浦 佳子選手を特集したいと思います。因みにですが、杉浦選手は、夏冬を通じて日本パラリンピック史上最年長での金メダリストとなりました。本当におめでとうございます。    杉浦選手は、北里大学薬学部を卒業後、薬剤師として働きながら30代から趣味でトライアスロンを始め、自転車レースにも出場し始めたようです。しかしそこで悲劇が起こります。2016年4月に行われた静岡県修善寺でのロードレースにて転倒(目撃者によると、下り坂で他の選手と接触したため、ハンドルをとられ、前輪がロックされた状態で吹き飛んだようです。)し、脳挫傷、外傷性くも膜下出血、複数個所(頭蓋骨や右肩)の粉砕骨折という大怪我を負ったのです。

 ご本人が答えたインタビューによると、「意識が戻ったときに目に飛び込んできた光景ははっきり覚えており、ICUから一般病棟に移る途中のエレベーターから出た週間に見えた白い壁。しかし、その映像はすぐに途切れてしまい、次の記憶は看護師さんに本を貸してほしいと言った場面でした。」とのことでした。その看護師さんが持ってきてくれたのは本ではなく雑誌だったらしいのですが、読んでみると漢字が全く読めなかったようです。医師には「高次脳機能障害」と診断され、当初はご家族の顔すら判別できず(相貌失認)、薬剤師として培った薬学の知識も失われたようです。一般の人でも知っているような「ロキソニン」ですら、何の薬か分からなくなっていたと仰っています。  脳の左側にダメージを負ったせいで右半身の一部に麻痺が残り、普段は歩くのに杖が欠かせない状態のようです。麻痺が残った状態で自転車の乗るということだけでもすごいことだと思いますが、記憶障害(どの程度かは分かりませんが、衝撃からいっても7級以上は認定されると思います。)があるにもかかわらず、世界の頂点に立ってしまうというところは驚きです。自転車競技に詳しい訳ではありませんが、杉浦選手が金メダルを獲得した「自転車・ロード女子タイムトライアル」は1周8キロのコースを2周し、そのタイムを争うというルールです。一人一人が等間隔を空けてスタートするため、自分との戦いという面が強いのかなと思います。そのため、16キロの間どこで全力を出すかなど戦略が求められますが、記憶障害+麻痺を抱えた選手が行うということは並大抵の努力ではできないと思います。

 高次脳機能障害の方は、傍から見ると(少し話しただけでは)、障害を負っているようには感じない方がほとんどです。しかし、ご本人やご家族、周りの方がどれだけ大変か、杉浦選手の活躍によって「高次脳機能障害」への理解が少しでも進む社会になることを望んでいます。  

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どーも金澤です。

コロナ過の病院同行では、病院によってコロナ対策度に開きがありますが、だいたいどこの病院も体温を計り、アルコール消毒をするなど、基本は変わらないような気がします。

 

各病院クラスターを発生させないために基本を守っている所から、基本を通り越して、実に感心するほどの徹底ぶりの病院まであります。

 

しかし先日、全くコロナを気にしていない医師に会いました。

あ・・・・病院って、昔はこうだったっけ・・・?

と、思わず懐かしくなりました。

 

 

➀最も徹底した医師

 

静岡県某所の病院です。

 

まず、第一関門は入り口にアルコール消毒・スマホ型自動体温測定が設置されており、これらをパスして院内へ入ります。

そしてここからが圧巻、なんと第二体温測定が受付で行われます。2回目は腋窩計測。

やはりスマホ型自動計測は信頼性に欠ける為でしょうか。

たまに34℃とかで出ますものね。オイオイと言ってしまいますよ(笑)

 

ソーシャルディスタンス・パーテーションで区切られた待合で待つ事数分、診察室へ呼ばれるがそこでビックリ!

 

医師はフェイスシールド・マスク・手袋の完全防備!

この完全防備はなかなか見ないので、つい興奮してしまいました!

 

医師と患者の距離は約2メートル離され、とても可笑しな絵面。

ちなみに私は、診察室の外の廊下の部分に椅子を置かれ、先生との距離は約4メートル

 

ここまで徹底した医師は、感心の一言でした!

 

 

②時代を感じさせない男気ある医師

首都圏某所の病院

 

こちらの病院、コロナウィルスと言うものをおそらく知らない病院。

受付でのアルコールは一応置いてはいるものの、存在感を全く感じさせい。

待合も密状態でお年寄りのたまり場状態。

 

そして何といっても一番驚いたのが、診察室へ呼ばれ仰天!!

 

狭い!!!

患者との距離70㎝~80㎝!?

しかも、ノーマスクです!!!!

医師のノーマスクは、天然記念物を見た時と同じ感動がありました!!

 

患部を念入りに見てくれて、

あ~以前はこれが普通だったよな~と、懐かしい気持ちになりました。

診断書も親切に打合せ通り書いてくれて、懐かしい気持ちのまま帰りました。

 

 

今日はこんなところで、2つの差のある病院の紹介でしたけど、

最近面白く感じた2つでした。

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今回は、土日に開催されるトライアスロンに出場する「宇田 秀生選手」を紹介します。    因みにオリンピックでは、水泳1.5キロ、自転車40キロ、マラソン10キロですが、パラリンピックは全て半分(水泳750メートル、自転車20キロ、マラソン5キロ)で行われます。半分とはいえ、一般市民にはとてもできない競技ですね。

 宇田選手は小さい頃からサッカーに明け暮れ、滋賀県代表にも選ばれるようなアスリートだったようです。大学までサッカーを続け、就職します。彼が26歳のときに就業中の事故で機械に巻き込まれ、生死をさまよう重篤な怪我を負ったそうです。なんとか一命を取り留めたものの、意識を取り戻したときには右腕が切断されていることを知ったのです。奥様や友人らに支えられて、「これ以上、弱い自分を見せられない。」と奮起したと記載されていました。

 その事故から半年後、リハビリの延長で始めた水泳をきっかけにトライアスロンに出会い、初レース(琵琶湖トライアスロン大会)で準優勝、その2ヶ月後に開催された2レース目(アジアパラトライアスロン選手権)で優勝してしまうという偉業を成し遂げたそうです。2017年には世界ランキング1位になったこともあるというものすごい選手でした。

 宇田選手は現在34歳、私とほとんど変わりません。事故が26歳の頃だと思うのですが、精神力の強さ、人間としての大きさには驚かされます。今までパラリンピックにはそこまで興味がなかったのですが、東京で開催されるということもあり色々調べてみると、すごい選手がたくさん出場することに気がつきました。失礼な言い方かもしれませんが、「パラリンピックはオリンピックのついで」みたいな感覚の人が結構多いのではないでしょうか。そもそもなぜ、オリンピックとパラリンピックを分けるのかということにも疑問がわきます。もちろん、設備や制約等があり、分けられているのだとは思いますが、オリンピアンもパラリンピアンも一緒になって参加する(開会式や閉会式は現状でも可能だと思います)大会になってもいいのではないかと思います。いつか実現するといいなと感じました。

 最後は業務の話になってしまい申し訳ないのですが、宇田選手のような場合には、労災に後遺障害申請を実施すると、4級4号「1上肢をひじ関節以上で失ったもの」に該当し、隔月で支給される障害年金に加え、特別支給金264万円、特別年金213日分が支給されます。    今回紹介した宇田選手は8月28日トライアスロン男子PTS4(運動機能)に出場します。早起きできる方はぜひ応援してください。  

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どーも、金澤です。

 

交通事故と言うのは、被害を与える側になる時もあれば、被害を受ける側になる時もあります。

被害者となった時は、軽症なら良いですが、とても苦しい思いをする事もあります。

また、加害者になってしまった時も苦しい思いをするでしょう。

 

酷い目にあった被害者の為に、我々はその酷さを証拠として集め、

最終的にはお金での解決のお手伝いしかできませんが、

日々被害者様の力になるべく励んでおります。

 

後遺障害の等級の認定と言う形で、被害者が負った苦しみを証明できた時、お客様は喜んでくれます。

証明ができたら当然慰謝料は何倍にもなりますから、金銭的にも、ようやく気持ちを収められると安堵・喜んでくださる事が多いです。

 

そこで、今回のタイトルの話になるのですが、

稀にですが、等級が取れても「あ、そうですか!有難うございます!」

慰謝料が著しく増額しても「へー!そんなに入るんですか!どーも!」

 

年配の方に多い気がしますが、なんだか拍子抜けしてしまうくらいあっさりとしていて、

紹介で秋葉事務所に来て、症状をみられ、こうこうこういった病院に通うべきと言われて、言われた通りに通い、

ご本人様達からすれば、全部言われた通りにしているだけです。

 

おそらく秋葉事務所が介入しなければ、保険会社の言われた通りにして、言われた通りに通院を止め、言われた金額で「有難うございます!」とハンコを押すのでしょう…

 

このような賠償意識の全くない方は、いいようにやられないで欲しい!と強く思うのですが、やはり解決時には拍子抜けしてしまいますね(笑)

結果良ければ、良しなんですけどね^^

 

 

完全に私の感覚ですが、軽症の被害者程、相手に怒りをあらわにし、加害者の代理である保険会社に権利主張に精を出している事が多い気がします。

軽傷にも関わらず、身体の不調をすべて事故に結びつけ、医療費の補償を求め、慰謝料を求めます。

舐められないように高圧的に噛みつけば何とかなると思って保険会社相手に躍起になり、軽傷でここぞとばかりに休業損害をせしめようと精を出し、軽傷なのに大げさに病院へ長期間通おうとする強欲さ。どうしたらその思考回路になる事やら。

 

と思う事もありますよ。

まったく、自分が加害者になった時、軽症な被害者のそのような姿を見たらどう思うか、考えてみたら良いのになと思います^^;

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昨日、2回目のワクチン接種を終えた秋葉です。

 1回目 👉 1回目ファイザー報告    2回目の副反応はヘビィと言われております。発熱など、周囲に散々脅かされておりますので、本日は終日事務所で穏便に業務を遂行しています。

 昨夜から、発熱はないか神経質に体温を計っています。今朝から、若干の頭痛と重だるさを感じますが、気分の問題かもしれません。頻繁に体温測定を続けるも平熱が続きましたが、接種から24時間後、以下の通り最高温度を計測しました。   続きを読む »

野球部出身です

 先日、TBSの東京VICTORYという番組で車いすラグビーの特集がやっていました。車いすラグビーのことはよく知らなかったのですが、その中で「池 透暢選手」がとても印象に残りましたので、紹介できればと思います。    不謹慎かもしれませんが、テレビに映った池選手を見ながら「左足は4級5号かな、左耳は12級4号かな、醜状痕は7級12号が△で12級相当になってしまうかな」などと考えていました。しかし、車いすラグビーの激しいタックルを映像で目の当たりにし、そのような職業病は一気に吹き飛びました。車いすラグビーは車いす競技の中で唯一タックルが認められており、ボールを持っていない選手にもOKです。すなわち、いつどこからタックルが来るか分からない、とても激しい危険なスポーツであることが分かったのです。

 池選手はリオパラリンピックにキャプテンとして全試合出場しており、銀メダルを獲得しています。彼は19歳のとき、交通事故により左足を失ったようです。ご友人5人と車に乗っていたところ、車が街路樹に衝突、車は大破し炎上してしまったというような事故だったということでした。池選手も車の炎上に巻き込まれ、体の約75%をやけどし、1週間以内に命を落とす確率90%と言われていたようです。壮絶な日々を過ごしていたようですが、そんな中、同乗していたご友人3名が亡くなられたという事実を知り、「友人たちの分まで生きる」という目標に変わったと仰っています。

 普段から交通事故に携わっており、今までの日常が一瞬にして変わってしまうという方々を何人も見てきました。それは悲惨な方もおられます。社会復帰できずに苦しんでいる方、復帰はできたものの以前と同じようなパフォーマンスができずに苦しんでいる方、様々です。私どもはその後遺障害を立証し、お金で解決することしかできませんが、パラリンピックの選手たちは、そのような方々に勇気を与えることができる力を持っていることに圧倒されてしまいました。全ての方にポジティブになってほしいとは言いませんが、コロナ禍でどこにも出かけられない中、パラリンピックを観てみるのもいいのではないでしょうか。

 尚、今回紹介した池選手が出場する車いすラグビーは8月25日にフランスとの初戦を迎えます。  

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どうも、金澤です。

 

日々、被害者の方に同行し、病院へ行くと、

勿論対応の良い病院・悪い病院。

明るい病院・暗い病院と色々な病院を目にします。

 

その中で、殆どの割合で当たるのは、

受付けの対応が良ければ、お医者さんは優しい!

 

鏡の法則とはまさにこの事、受付がハキハキと明るく感じが良ければ、お医者さんも高確率で人間ができたお医者さんです。

逆に、覚悟を決める時は、病院入った瞬間の空気が悪く、受付スタッフの対応が悪い時。これは覚悟を決める瞬間です。

 

 

しかし先日、とある病院で珍しい経験をしました。

 

病院に入り、受付で挨拶をしようと名刺を用意しておりました。

しかし受付は、しばらく私を無視。「業者が来やがった」位に思っているんでしょう。

目も絶対にあわせず徹底的に無視を食らいます。

様子を見て、隙を探します。待つ事1分…

 

挨拶をする為に名刺を手に取り、今か今かと相手のタイミングを計るも無視され待つ1分は、非常に長いですよ・・・

 

気まずい時間に耐えながらようやく見つけた隙の糸

見えた!!!隙の糸!!!!!!! ヒステリックを起こす直前の形相で対応されましたが、何とか医師面談を取り付ける事に成功。

 

とまあ、ここまではよくある事なのでどうってことは無いのですが、

このような受付は対応が悪く、こちらが笑顔で挨拶をしても、凄く高圧的な挨拶を返してきます。なんでかなー?

そんな受付の時は、先生もたいがい変わっているので、覚悟を決めます。

 

 

しかし今回は逆。

診察室に呼ばれてビックリ、とっても優しい先生なのです。

診断書の内容も打合せができて、こちらの要望を殆ど聞いてくれて、診断書に鉛筆で記載してくれました。

なんと、拍子抜けする位あっさりと終わったのです。こんなことはなかなかないが、ラッキーだなーと気分よくお会計を待っていました。

 

しかし、嵐は突然やってきます。

先程の無視するやや高圧的な受付はまだ序の口でした。奥の方から、ズシズシと、なにやらただならぬオーラをまとったボスがやってきました。

(勤務歴20年お局!病院のルールは私が作成!あなた、休み希望、連休取りすぎ。が口癖!)

このようなオーラ。まさにボスのような形相です。

 

あろうことかそのボスは、診断書の無いように口出しをしてくる始末。

先生と打合せをして書いて貰った内容に、これは書けない等と突っぱねてきます。

さすがのこれには金澤も怒りをこらえるのに必死です。

苦労に苦労を重ね、なんとか譲歩を引き出し、後遺症認定に必要な最低限の記載をしてもらうことにして事なきを得ましたが・・・

 

受付けは医者じゃありませんよ^^;

 

稀にこのような、鏡の法則が成り立たない病院もあると言う事です。

 

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【事案】

路上で横臥していたところ、自動車にひかれた。頭部は頭蓋骨骨折、急性硬膜下血腫との診断。顔面は右頬骨骨折により、顔面神経麻痺を併発、さらに、視神経管骨折により、片目を失明した。 【問題点】

幸い、高次脳機能障害の兆候はなく、片目の失明と顔面の陥没と線状痕が残存した。

本件の問題は事故状況と責任関係。路上横臥中では判例でも50:50が相場、半分は自己責任となる。何より、自動車が頭部・顔面に接触したかが不明瞭だった。加害車両の保険会社は不明瞭ながら対応してくれたものの、やはり、後遺障害保険金が莫大となるので、最終的に裁判基準の賠償額を請求すれば、過失を全否定してくる懸念があった。弁護士を介入させたら相手保険会社に火をつけることになるので、あくまで、保険会社と穏便に直接交渉を続ける方が得策だった。

また、自身加入の保険会社に対して、減額された50%分を人身傷害保険で回収する問題も残った。この請求も一筋縄ではいかない。弁護士を使わずの請求・・苦戦は必至となった。

【立証ポイント】

後遺障害の立証は毎度の手順で、病院同行にて検査結果を回収、医師と打ち合わせの上、間違いのない診断書を確保した。もちろん、等級は想定通りに認定された。

弁護士に頼らず、また、相手保険会社の顔色を伺いながら、交渉での限界数字に引き上げた。この点、行政書士は法律上、介入できない。だからと言って、弁護士に頼めず、裁判や紛争センターでの解決も避けるべきで、保険会社基準での妥協した金額は仕方ない。

最後に、人身傷害を2社(2台分加入があった)に請求、それぞれ渋った対応であったが、すったもんだの末、提示額の多い方の会社にて妥結、保険会社基準ながら100%の回収にて本件を終えた。

※ 併合の為、分離しています。

(令和3年2月)  

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【事案】

路上で横臥していたところ、自動車にひかれた。頭部は頭蓋骨骨折、急性硬膜下血腫との診断。顔面は右頬骨骨折により、顔面神経麻痺を併発、さらに、視神経骨折により、片目を失明した。

【問題点】

手術痕を含めた線状痕の他に、こめかみから頬にかけて陥没痕とゆがみが見られた。事故前の写真と比べると、人相が変わってしまったくらいはっきりしていた。いつもの通り、経過的な写真を残し、申請に備えた。

【立証ポイント】

醜状を示す詳細な写真(事故前、事故直後、症状固定時期の最新)の打ち出しを準備、提出した。面談の要請もあったが、これも問題なくクリアした。

※ 併合の為、分離しています。

(令和3年2月)  

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 ご存じIOCのバッハ会長、再来日したそうです。オリンピックの総括の中で、やはり、開会式の同会長スピーチの長さが挙がったようです。昔から会社や学校の朝礼、結婚式のスピーチ(とくに乾杯の挨拶、ビールやシャンパンの泡が・・)など、古今東西、長い話を好む人はいません。    話の長い人は、たいてい年配者です。あれもこれも言わなきゃと、話す内容をてんこ盛りにしてしまうのでしょう。つまり、加算思考です。これは昭和の思考回路と思います。対して、必要最低限に削るスリム化を良しとする、これは平成以降の価値観とします。こうして、話の長い大人(立派なスピーチに仕上げたい) 対 しびれを切らす若者(早くスマホチェックしたい)、世代間ギャップが出来上がります。

 オリンピックは世界最大の運動会ですが、小学校の運動会や朝礼でも、バッハ会長ではなく校長の長いスピーチに、貧血気味の子はバタバタ倒れたものです。私も小学校時代、炎天下、かげろう揺らぐ朝礼で、斜め前の女子が急にかげろうのようにゆらぐと、倒れてきました。すると、私の前の子が避けたものですから、私がギリ抱き留めました。駆け寄った保健室のおばちゃんが介抱とともに、避けた前の子を叱っていました。その子は悪意なく、びっくりしてとっさに避けただけでしょう。その間も続く、校長先生の話・・。「叱る相手が違うだろ」、と子供心にも思いました。

 二人目、三人目が倒れるころ、ようやく、校長訓話は中止の判断となりました。あきらかにおかしい。校長のありがたい訓話が優先、子供の健康軽視なのです。これは、戦争中の精神主義の時代ではありません。昭和後期まで、こんなことが全国の小中学校で横行していたのです。今なら、保護者からクレームの嵐、教育委員会からも厳命必至、炎天下の朝礼など許さないでしょう。    バッハ会長のおかげで、このエピソードを思い出すことになりました。年長者の話は長い。若者は我慢して年長者の有難い話を聞かなければならない。この構図こそ、「老害」と呼ばれる綿々と繰り返される歴史の反復性、世界共通の普遍性ではないでしょうか。私も老害と呼ばれる側の年齢になりました。若者に嫌われないよう、何事もスリム化思考を心掛けたいと思います。    

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 一時期と違い、違法(弁護士法72条)ながら、行政書士がこそこそ賠償問題に介入するケースは減ったと思います。私どもは基本、弁護士と連携して業務を遂行していますので、その法律的な境界線は守っています。しかし、そもそも弁護士を介入できないこともあります。時に、保険会社の少ない支払い基準であろうと、相対交渉がベターとなるケースです。本件の場合も、事故状況はあいまいに、保険会社を刺激せずに穏便に進める必要がありました。それでも、綱渡りの進行で、依頼者さん共々神経をすり減らしました。

行書だもの(by ゆうじ)  

8級1号:視神経管骨折・失明/7級12号:顔面醜状痕(30代男性・千葉県)

【事案】

路上で横臥していたところ、自動車にひかれた。頭部は頭蓋骨骨折、急性硬膜下血腫との診断。顔面は右頬骨骨折により、顔面神経麻痺を併発、さらに、視神経管骨折により、片目を失明した。 続きを読む »

 昨日の内容を踏まえ、画像を観るに際して、「脳血管障害におけるMRIとCTの適用(以下の表)」がよく整理されています。おそらく、自賠責の高次脳審査会でも、顧問医は以下の原則から画像所見を確認しているはずです。

 救急搬送後の急性期、手術や緊急処置後の1週間後~3か月の亜急性期、その後の安定期(慢性期)と、経過から画像を追うと、選択された画像検査は以下のように、目的をもったものであることがわかります。  

(井田 正博 先生 他:脳血管障害 日本医師会雑誌2018:137(5)957-962より改変)

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 高次脳機能障害の認定要件として、意識障害とならび画像所見が挙げられます。他に脳外傷の診断名が必須ですが、診断名は画像所見があって付けられるものです。また、脳実質へのダメージで意識障害が起きますので、原則、脳実質への破壊なければ意識障害は起きません。したがって、脳外傷による障害の前提として、画像所見・意識障害・診断名はそれぞれリンクする関係で、3つが揃うことが普通と考えられています。ただし、脳出血(クモ膜下出血など)が消失して脳実質に器質的な変化(脳室拡大や脳萎縮など)がないケース、軽度意識障害(意識を失うまでもなく、もうろうとしているだけ、健忘が続く場合など)が、認定上、判断を難しくしていると言えます。    今日は脳損傷の画像を観るに際して、どの画像を参照すべきか、どのように観るか、その基本を復習します。今回は『高次脳機能障害リハビリテーション入門』を参照、抜粋しました。   【1】画像診断の観点

1、病巣の範囲はどこか?どの血管領域か?

 前頭葉なのか、頭頂葉なのか、または、中大動脈領域なのか・・・損傷部位と残存する症状に関連性があるからです。例えば、前頭葉の破壊は、注意・遂行機能、情動障害の原因病巣になります。局在性損傷(その部分に脳挫傷や硬膜下血腫あり)は、わりと一致する傾向です。びまん性軸索損傷の場合は、その点状出血が脳全体に散らばっている傾向から、症状や障害が多種多様となる覚悟しています。また、記憶障害はどの部位であっても見られる傾向です。

2、立体的に病巣範囲が構成できるか?

 画像を3次元でイメージします。私達はまず、矢状断と水平断を比較しながら脳外傷の部位を確認します。さらに、冠状断で奥行きのイメージに至ります。面ではなく、立体的に破壊された部分の大きさ・範囲を把握するのです。

 ※ 画像断について  

【2】画像診断に用いる検査

1、CT(computed tomography)

 急性期の脳出血、クモ膜下出血に有効。画像所見を確認する基本は、出血部位は脳実質と比較して高吸収域に描出され、脳梗塞の虚血性病変は低吸収域に描出されること。   2、MRI(magnetic resonance imaging)

 CTに比べ、骨のアーチファクト(レントゲン撮影時のノイズ、反射など)がなく、分解能がすぐれ、脳幹部や後頭蓋窩の情報が得やすい。  撮影法はT1強調画像、T2強調画像、T2スター、拡散強調画像(ディフュージョン)、FLAIRなど。

 私の場合、局在性損傷はT1,T2の矢状断と水平断を並べて病巣部を確認します。微細な出血、脳梗塞は受傷直後(急性期)なら、ディフュージョンの撮影の有無と画像に注目します。3か月以後はT2スターが頼りになります。T2スターなら、受傷2年後の点状出血も確認できました。また、経時的に脳実質の変化を追うに、FLAIR(フレア)を観ています。  以上は、脳神経外科の医師に教わったことですが、専門医はこれらを原則として、例外も留意しているとのことです。

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 事務所最寄りの地下鉄出口ですが、新たにA5b出口が新設されました。開通は8月12日でした。これがお休み中、最大の変化と言えます。

 元々の最寄り出口はA5aとして残っています。この出口から事務所ビルまでおよそ25mの距離が、20mに短縮されました。わずか5m近くなっただけでうれしいものです。さらに、ビルから60m先に新たなエレベーターも工事中です。ご来客の被害者さん、とくに脚のケガの方には大変助かると思います。

  

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 夏休みは箸休めと言うか、わりとラフな記事でお茶を濁しています。その中でもかなり時間をかけた記事で、数字の調査に半日を要しました。その手間が報われたのか、今でもアクセスが多い、8年前(平成25年8月9日)の業務日誌です。夏休みを前に、本日はアーカイブとして再UPします。    いかに昭和が交通大戦争の時代だったのか・・現在の交通事故死亡者数の減少は、行政はじめ個々の努力の結果だと思います。人身・物損すべての交通事故数はそれ程減っていませんが、なにより死亡者の減少は一つの成果、希望ではないでしょうか。    

夏休み特別企画 交通事故で亡くなったアニメキャラ

 お盆です。ご先祖様の魂が一時帰宅します。日本人の死生観をもっとも感じるこの季節、交通事故で亡くなったアニメキャラを通して、交通事故死亡者数の推移、自賠責保険の死亡限度額・増額の歴史を振り返ってみましょう。

 まずはおなじみのグラフから。このように1970年のピーク、1万6765人から減少を続け、90年代にやや盛り返しましたが再び減少を続け、現在は5千人を切るまでになりました。このような推移はやはり世相に反映するもので、70年代のドラマはやたらと交通事故のエピソードが多く、交通事故が身近なリスクと認識されていました。当然ながら、子供が観るマンガやアニメにも交通事故の影響があるはずです。マンガやアニメをほとんど観ない私ですが、夏休みなので頑張って調べてみました。

タイガーマスク/伊達 直人 「タイガーマスク」

 無敵のタイガーも交通戦争の犠牲に。1971年の事故です。この年、16278人が亡くなっています。  無敵のタイガーも交通戦争の犠牲に。1971年の事故でこの年、16278人が亡くなっています。アニメ版の最終回ではなく、マンガ版の最終回で子供をかばい自動車にはねられます。こと切れる間際、伊達 直人は最後の力を振り絞りマスクを川へ投げ捨て、自らの正体を守り抜きます。この年の自賠責保険・死亡保険金の限度額は、驚きの500万円! 物価と比較しても低すぎませんか?

 ※ ...

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 どーも、金澤です。

 

先日、マッサージに行きました。

いつもお願いしている店長が休みだった為、たまには違うところも行ってみるかと足を運びました。

 

決めたのが、中国人のオバちゃんが一人で切り盛りするマッサージ店。

ネットで紹介文を見るとなんとこの道20年の熟練オバちゃん。

期待を膨らませ、いざ入店。

 

 

流石、この道20年の親指は年季が入っていました。筋肉の奥まで指が届く。

30~40分くらい指圧をうけたあたりでしょうか。世間話から私が柔整をしていたことを話すことになった。

普段はあまり自分の話をしないのだが…

この道20年のオバちゃんは、指圧も質問もグイグイと芯まで届いてくる。

 

そして話をしていると、なんとオバちゃん、私のマッサージを中断し、おもむろにレジへ向かう。

目で追うと、5000円札を握りしめていた。

 

内心「こりゃ、元同業との事で気を悪くしたか…!?追い出されるか!?しかし流石にそんなことはないだろう!?」

 

オバちゃんが私の元へ来て、5000円渡してきてこう言った。

「ワタシ、セナカ、イタイ、マガッテイル、ヤッテ!!」

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 口早にワクチンの副反応を説明をする医師、そのペースに合わせてハイハイと回答、その直後、チクッとする感覚も乏しく秒殺で接種完了。噂通り痛みはない。

   翌日朝、医師の説明の一つにあった筋肉痛、注射を打った左肩に感じた。たいした痛みではない。それも翌日朝には無くなった。    2回目の接種後は熱が出るなど、より反応が激しいと聞く。とくに、モデルナ接種の方が副反応の訴えが多いそうです。モデルナを接種した弁護士さんから、翌日は休みにすべきと聞いた。    現在、都内では急速にデルタ株に入れ替わっているらしい。感染力は従来種をはるかに上回るよう。オリンピックとお盆休み後には全国に拡大、1日10万人感染の試算もあるそう。ひょっとして、オリンピック後に日本発の新種株の出現も可能性がないわけではない。すると、日本株、あるいはデルタの後だからゼータ株と呼ばれそう。      今月中には2回目の接種も済むが、感染の拡大状況から秋に3回目も必要なのか不安が残る。    また、レポートします。   

 

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 たくさんのご相談を頂く中、一定数、「検査のできる病院を教えて下さい」があります。    私共のホームページ、とくに実績ページを検索された被害者さんは、自身の後遺症を検査、診断してくれる病院や医師を探しています。秋葉事務所にご依頼となれば、既存の治療先ではできない検査や専門医への誘致を含め、障害の立証をお助けします。しかし、しかしなのですが、無制限に病院や専門医を紹介するわけにはいかないのです。    その理由ですが、医師への配慮が優先されるからです。専門医は本来、治療のために検査や診断を行うのであって、障害の立証の為にそれらを行うわけではありません。あくまで、症状改善の為、治療の一環としてお願いしています。専門的な検査や診断書の記載は、その過程の一作業なのです。これが、絶対的な目的です。酷な言い方ですが、交通事故被害者の障害を立証する為の医療ではないのです。

 仮に、有償で御依頼頂ければ、私共と依頼者さんは、解決まで一定の信頼関係を造成できます。その信頼を基に、要望にお応えすることは可能です。それでも、明らかに無駄な検査や診断であれば、ご遠慮頂き、別の方策を練ることになります。それだけ、協力くださる医師を大切にしているのです。したがって、どこの誰かもわからない方に、まして名前を名乗らずにいきなり電話で「病院を教えて」、「医師を紹介して」と言われても、お断りするしかないのです。商売上の秘匿事項として、意地悪な対応をしているわけではありません。察して頂きたいと思います。    お気の毒な被害者さんを助けることこそ、事務所の原点です。しかし、思わぬトラブルもありました。相談中に聞き出した病院へ勝手に受診、「秋葉や交通事故110番から紹介された」と言って、医師の不興を買いました。その医師は、もう二度と協力頂けなくなります。つまり、以後続くであろう被害者さん達にとって、その救済の道を閉ざすことになるのです。

 最近もそのような相談が重なり・・丁重にお断りしました。理由は上記の通りですが、さすがに図々しい相談と自覚して頂きたいとも思っています。

 

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どーも、金澤です。

 

最近、コロナ保険と言うものに加入しました。

その名の通り、コロナウィルスに感染し、入院又は自宅療養となった場合に一時金が出る保険です。

 

最近になり、特に感染拡大に拍車がかかっていますよね。

一般の方々がどれくらい気を付けていると言う数値で出せるものではないので何とも言えませんが、

自分自身、おそらく普通より高いレベルで気を付けている部類だと自負しております。

 

しかし今の状況だと、気を付けていても感染するリスクは充分にある…

 

これだけ気を付けて、色々な事を我慢しているのに、感染したらどれだけ落ち込むのだろうと考えました。

そんな時、10万円でも下りれば、まだ気持ちの整理が付くだろうと言う思いでの加入しました。

 

 

 

 

調べてみると、何社かで似た保険を出しているみたいなので紹介したいと思います。

保険会社にもよりますが、大体1ヶ月300円~600円程の保険です。

 

 

第一生命 コロナminiサポ保険

 

3ヶ月 980円

(感染者数等によって変動有)

入院一時金 10万円

(特定感染症により入院・自宅要領した場合に限る)

 

3ヶ月単位で契約が出来る短期保険です。

 

少額短期保険会社justInCase コロナ助け合い保険

 

月510円~

(年齢・性別によって変動有)

入院一時金 10万円

(ケガ・病気等で1泊以上の入院が対象)

 

この保険はケガ・通常の病気での入院でも補償されるのが良いです。

 

 

KDDI(au)入院費サポート プラス感染症

 

月々340円~

(auマートパスプレミアム会員のみ加入可)

入院一時金 10万円

(日常生活中のケガ・特定感染症による入院が3日以上が対象)

 

この保険も入院3日以上が対象ですが、コロナの自宅療養でも補償されますので、

コロナ保険としては、素晴らしい保険だと思います。

 

 

 

ちなみに私はauスマートパスプレミアム会員なので、auの保険に加入しました。

2つ目のコロナ助け合い保険も1日の入院からお金が下りるのでいいなと思いましたが、

女性の場合だと、月々900円以上の保険料となるようです。(HPで確認ください)

 

 

他にも調べると出てくるかもしれませんが、ひとまず3社の紹介とさせていただきます。

あくまでも参考程度にして頂いて、もし加入される場合は、約款の確認お願い致します!

 

 

以上です!!

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