【事案】

信号の無い十字路にて優先道路を走行中、一時停止無視の車に側面衝突され横転したもの。その際、多数のガラス片が左上腕に刺さり、広範囲の挫創となった。また、衝撃にて首の痛みも発生していた。

【問題点】

上肢の挫創に関しては、腕の写真を提出すれば醜状痕の等級は問題ない。問題は神経症状。後の賠償交渉上、醜状痕での逸失利益請求は弁護士が苦労する。相手の保険会社が「腕のキズでは収入が減らない」という理屈で逸失利益を否定してくるからである。その点、神経症状の残存は、判例の蓄積から5年の逸失利益が相場と安定感がある。なんとしても神経症状の14級9号も揃えたい。 本件の場合、事故直後に首にも痛みがあって整形外科に通院するも、交通の便が悪く診療時間の関係から通院困難となり、1ヶ月程で通院を終了、近所の整骨院に転院してしまった。このままでは、首の痛みに対する診断書を書く医師がいない。

【立証ポイント】

幸い事故後1ヶ月程で受任となったため、このような事態になっていることに気付き、修正する事が出来た。すぐさま通院終了した整形外科に被害者と共に出向き、医師に継続をお願いした。医師は渋々ながらも、保険会社に対して「終了」と出してしまった診断書を差し戻し、「継続」と変えて頂けた。

その後もメインは整骨院のリハビリとなったが、1週間に1度は医師に状態を診てもらいながら6ヵ月が経過したのち、頚部神経症状として診断書を記入頂いた。

予定通り6ヵ月で早期の症状固定とした。醜状痕12級はもちろん、神経症状14級の両方が認められ、併合12級となった。

(令和3年6月)  

続きを読む »

【事案】

自動車の後部座席に同乗中に右方から自動車に衝突され、その衝撃で縁石にぶつかってしまう。この2回の衝撃で負傷。直後から頚部痛等、強烈な神経症状に悩まされる。

【問題点】

事故から7ヶ月後、保険会社から打切り打診を契機に、相談をいただく。通院回数は問題なかったが、物件事故扱いで物損も小破レベル、MRI検査も未実施だった。同乗の運転手は後遺障害申請もせずに示談が終了していた。 【立証ポイント】

ご依頼者は主治医に一度嫌な態度をとられてから、意見することができなくなってしまったようなので、MRIの依頼から後遺障害診断書の依頼・記載方法まで代わりにお伝えし、なんとか後遺障害診断書を作成していただくことができた。画像所見も特には得られず、シンプルな申請になったが、症状の一貫性と通院回数から無事40日で14級認定となった。

(令和3年7月)  

続きを読む »

 私達は、恣意的に被害者さんの症状を重く見せたり、小手先の操作をして、誤魔化して等級を取っているわけではありません。

 申請内容はあくまで自然、その症状は自覚症状の訴えはあるものの、医師が診断を下すものです。そして、等級は自賠責保険・調査事務所が決めることです。認定基準に照らして厳密に審査しています。

 しかし、残念ながら、それらは基本的な前提でしかありません。14級9号の認定は、治療の過程こそが大事です。本例に照らしてみるとよくわかります。

 例えば、通院の都合から、整形外科ではなく、整骨院の施術に切り替えたら・・。治療先をコロコロ変えたら・・。画像検査をおざなりにレントゲンだけ・・。神経学的所見についても、主治医が「むち打ち程度で・・」とあまり注意を払わず、検査・記録が乏しかったら・・。これらの事情が積み重なれば、審査側に「症状の一貫性が乏しい」「大げさ」「賠償志向が強い人」と伝わります。

 正しい症状を正しく審査側に伝える・・これこそ、14級の取り方です。漫然と治療を進めるだけではなく、症状の一貫性と信憑性を整える工夫が必要です。しっかりとした準備こそ、認定率を高めるのです。私達が関与できないことは、事故の受傷機転と自動車の損害額位です。

長野の案件も連勝中です!  

14級9号:頚椎捻挫(40代女性・長野県)

  【事案】

自動車にて直進中、対向車が中央線を越えて走行してきたため、避けきれず衝突し、負傷。直後から頚部痛等、強烈な神経症状に悩まされる。

続きを読む »

お問い合せはお気軽に!

事務所メンバー

「交通事故被害者救済」がスローガン! 病院同行に日夜奔走しています。解決まで二人三脚、一緒に頑張りましょう。

代表者略歴を見る!

部位別解説 後遺障害等級認定実績(初回申請) 後遺障害等級認定実績(異議申立)

今月の業務日誌

2021年7月
« 6月   8月 »
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031  

月別アーカイブ