本シリーズでご紹介する案件以外でも、現在、審査中が2件、これから申請が2件、昨年~今年にかけて脊椎の骨折が集中しています。 本日紹介の実例は、骨折の様態云々ではなく、労災の併用がポイントとなりました。 労災の使用に際し、会社側が良い顔をしないケースは相変わらずです。しかし、会社がすべてブラック企業とまでは言えません。建設業などでは、「仕事中にケガをしたら、休めてお金をもらえるぞ!」と考える不届きな労働者も存在します。これでは、会社の担当者さんを頑なにしてしまいますね。
会社側にとって、労災を使うと・・労災の掛金が上がる、労働基準局ににらまれる・・根底に心配があるのかもしれません。
しかし、業務災害ならまだしも、通勤災害に会社が責められるべき落ち度はまずありません(何か劣悪な通勤状態を課した場合は責任ありますが)。当たり前ですが、交通事故の加害者が悪いのであって、通勤中まで会社の管理責任が及ぶものであはりません。通勤災害での労災使用に基本ペナルティはないのです。
それでも、本件のケースは決してレアケースとは言えません。会社の担当者を説得して下さった損保代理店さんの活躍によって、万事上手くいきました。
労災の併用によって、治療費は過失減額のない全額確保が叶い、休業損害は120%を受領、後遺障害も特別給付のおまけつきと、至れり尽くせりです。簡単に諦められないのです。
助かりました!
11級7号:腰椎破裂骨折(40代男性・神奈川県)
【事案】
125ccバイクにて直進中、ガソリンスタンドに入ろうと右折してきた対向車に衝突される。直後から全身の痛みに悩まされる。
【問題点】
本件は依頼者にも過失が見込まれるため、是が非でも労災で治療をしたかったが、会社の担当者が労災適用に懐疑的であり、なかなか了承をいただけなかった。