【事案】

通勤でバイク運転中、交差点で左方からの一時停止無視の自動車と衝突したもの。両手首は粉砕骨折し、左股関節の後方脱臼を伴う骨折、さらに左高原骨折・内側側副靱帯損傷も重なり、まともな四肢は右脚のみとなった。長期のリハビリを余儀なくされた。

【問題点】

当初から相手保険会社との関係が悪化、その後、弁護士対応とされる。早期から私達と連携弁護士が介入、症状固定まで密着して進めることになる。治療面では、4肢中3つの部位に手術が及び、治療・リハビリの長期化が懸念された。

受傷部位が多いため、手術の順番とリハビリの優先順位から最終的な後遺障害を組み立る周到な設計と準備が望まれる。つまり、四肢のあらゆる障害に対する経験が勝負を決する。

【立証ポイント】

股関節は可動域、膝は動揺性、それぞれ、12級7号に収める作業となった。

後方脱臼の股関節骨折は良く癒合したとしても、不具合の残存は必至。経験上、リハビリでは屈曲・伸展の回復を第一目標とする。歩く、イスに座るなど日常生活に直結するからである。対して、外転・内転=股を大きく広げる動作は重視されない。当初の想定通り外転・内転で左右差3/4制限を計測、12級7号を確保した。   続きを読む »

 膝の後遺障害では、主にひざ下の脛骨の骨折(高原骨折、プラトー骨折と呼ばれる)、ひざ上の大腿骨骨折(大腿骨遠位端骨折、大腿骨顆上骨折など)が多くを占めます。それらは半月板や膝の靱帯の損傷を併発することが多く、膝関節の可動域制限や動揺性といった機能障害を残します。予後の経過よく、リハビリ努力から機能障害を克服したとしても、やはり人体の関節部は精密な構造ですから、何かと不具合が残るものです。

 自賠責や労災では、関節に痛みや不具合が残った場合、神経症状で評価することになります。膝の神経症状を追う場合、まず、画像上明らかであれば12級13号、画像上不明瞭であっても受傷様態や治療過程から、症状の連続性や信憑性が認められれば14級9号となります。この考え方は頚椎捻挫(むち打ち等)と同じです。

 それらの後遺障害の立証計画は画像を観ることからスタートします。そして、審査側が迷うことなく確実に等級認定する為に、周到な準備が望まれます。経験上、膝の後遺障害は立証不足から等級を逃すか薄められる印象です。今日明日、それぞれ、12級と14級を抑えた典型例を紹介します。

膝の後遺障害立証こそ、その事務所の力量を示すと言っても過言ではないと思います  

11級相当:股関節脱臼骨折、脛骨高原骨折(40代男性・埼玉県)

【事案】

通勤でバイク運転中、交差点で左方からの一時停止無視の自動車と衝突したもの。両手首は粉砕骨折し、左股関節の後方脱臼を伴う骨折、さらに左高原骨折・内側側副靱帯損傷も重なり、まともな四肢は右脚のみとなった。長期のリハビリを余儀なくされた。 続きを読む »

【事案】

大型バイクにて直進中、脇道から右折してきた車と衝突し受傷した。主に膝を痛めた。

【問題点】

症状について詳細に聴取すると、軽度の半月板損傷が予想された。画像で明瞭に損傷が確認できなくても、症状の一貫性と通院回数が14級認定の鍵である。半年での症状固定を提案するが、ご本人は治療継続を希望しており、どこで症状固定とするかが焦点となった。

【立証ポイント】

現存する症状と保険会社からの連絡の有無等、こまめに連絡を取り経過の把握に努めた。その中で、事故から8ヶ月での症状固定に本人も了承。はっきりとした画像所見はなかったものの、医師が「半月板損傷」と判断したであろうMRI画像にて水分反応を確認、その画像打出しを添付し、後遺障害申請を実施した。2ヵ所の病院・整形外科にて約100回の通院実績があり、問題なく40日での認定となった。

(令和1年6月)  

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