今朝のニュースから自動車保険の復習をしましょう。
高速道路にカツオ散乱 トラック扉開き次々落下 阪和道4日午前9時5分ごろ、堺市美原区の阪和道上り線の美原南インターチェンジ付近で「カツオが路上に散乱している」と、通行していた車の男性から110番通報があった。大阪府警などによると、大型トラックが積んでいた冷凍カツオが約300~500メートルにわたって散乱した。西日本高速道路によると、最大で約6キロの渋滞が起きたという。
府警高速道路交通警察隊によると、片側3車線の中央を走っていた大型トラックの保冷庫の扉が開き、カツオが次々と落下したという。大型トラックは約15トンの冷凍カツオを積載し、鹿児島県から静岡県へ向かっていたという。約2時間後に撤去されたという。
府警はトラックを運転していた40代の男性から詳しく事情を聴いている。 (朝日新聞さまより引用)
物損事故に関するご相談で、「道路の落下物にぶつかった場合は?」・・過去にいくつかの事例を経験しています。
原則、その落下物を避けることが出来なかったと証明すれば、物を落とした側の責任が100%となります。しかし、衝突した側に過失が問われるケースもあります。落としてからしばらく経てば、「避けることができたかどうか」の程度で、過失を10~30%程度から50%も取られたケースがありました。その程度ですが、高速道路ともなれば、高速ですので避けることが難しくなり、過失は0に近づくと思います。
より危険な高速道路では、急いで落下物を撤去しなければなりません。実は高速道路での落下物は半端なく多く、管理側、道路公団の悩みの種です。
物を落とした相手が特定できれば、その相手に損害を請求することになります。相手が保険(対物賠償)に入っていれば回収できると思います。ただし、相手が特定できない落下物も多く、この場合、自身加入の車両保険を使うことになります。空中に飛来した物がぶつかった場合、「他物の衝突」なので、一般車両保険は当然として、エコノミー+A特約も補償範囲になります。そして、保険を使ったことによる無事故等級ダウンは1つで済みます(数年前は”据え置き事故”として等級ダウンはありませんでした)。ただし、落下物が地面に落ちて、しばらくしてからこれを踏んだ場合は単なる自爆事故扱いとなります。エコノミー+Aの車両保険では免責です。一般車両保険は有責ですが、、無事故等級は3つダウンです(痛)!
運命の分かれる「自爆事故か他物の衝突か」・・毎度、その境界線を保険金を支払う保険会社・担当者は検討しています。
◆宜しければこちらの記事も併せてお読みください。 詐欺シリーズ ~ ノンフリート等級・すえ置き事故 飛び石や飛来物で窓ガラスが破損などで保険金を利用。据え置き事故詐欺例です。