本日は弁護士と共同でセミナーを実施しました。神奈川県でのセミナーは久々です。参加者は少なめでしたが、皆さん一様に熱心に聞き入って下さいました。

 交通事故外傷・後遺障害は総論的なテーマで、秋葉が45分受け持ちました。続いて、弁護士は実際の解決事例を基に解説、賠償論の実際に踏み込みました。その後の質疑応答ですが、交通事故に限らず話題が発展、セクハラ問題の示談金の相場など、弁護士から具体的な数字が挙げられました。下世話ですみませんが、「お尻を触ってなんぼで示談」ってな具合です。

 近年、日本人の権利意識の高まりと共に、今までは見過ごされていたセクハラ、パワハラの問題が浮上しています。事実、毎日のように政治、芸能ニュースで取り上げられていいます。人間、それぞれがもつ常識は微妙にずれています。世代間ともなればそのズレは拡大、「昔はこれが普通だった」と言いたいことも、通用しなくなります。古い感覚は常に更新すべきなのだと思います。

 ちなみに、「お尻を触ってなんぼで示談」の示談相場は、刑事罰の罰金を参考に、20~30万円のようです。これで訴えを取り下げてもらえれば御の字です。しかし、政治家や芸能人だと、これが1本(100万円)にも釣り上がるそうです。これは、口止め料込と理解すべきでしょうか。被害者の被害感情よりむしろ、加害者の職業や社会的立場が影響するようです。  

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 高次脳機能障害で、もっとも多く発症する障害は記憶障害です。その記憶障害も、2~3日前、数時間数分前など、直近の記憶が失われる短期記憶障害があります。これは、覚える機能自体が破壊されたと考えられます。パソコンで言えば、メモリーの故障です。

 また、日常の出来事・エピソードを「忘れた」=健忘と言う観点からですと、2種に別れます。逆向性健忘と前向性健忘です。簡単に説明しますと以下の通りです。   逆向性健忘・・・障害を受けた時点より、以前の記憶が失われる。よく物語にでてくる記憶喪失の類です。ひどいと、自らの名前、家族も忘れてしまいます。脳外傷による、脳実質への器質的損傷の他、精神的ショックなどでも発症します。この場合、一過性の症状であることも多いようです。   前向性健忘・・・障害を受けた時点より、以後の記憶が失われる。または、障害を受けた以降、数日・数分前の記憶が保てない。これは、記銘力障害になりますので、短期記憶障害と重なります。

 私が経験した高次脳機能障害の被害者さん数十例からみますと、逆向性健忘はほとんどいませんでした。もちろん、知能障害が顕著で、見当識(今日は何月何日?すら答えられない)が失われ、完全介護状態の重度な患者さんは恐らく、昔の記憶もある程度失われていると思います。やはり、脳外傷によるものの多くは前向性健忘です。

 初めて高次脳機能障害の被害者さんと面談する場合、記憶障害のカテゴライズ、つまり、どのタイプかを観察します。まず、本人に対し、「今朝食べたものは?」「昨夜の夕食の献立は?」と質問します。さらに、家族からの聞き取りから判断します。「昨夜、明日は秋葉事務所に行くよと言ったのに、今朝になると全然覚えていない」などと言ったエピソードがでてきます。

 このような前向性健忘がみられる場合は短期記憶障害と位置づけ、さらに、健忘の時間的尺度から、「数分前のことすら覚えていない」ワーキングメモリーの喪失(即時記憶ができなくなった)と判断します。このような重度は健忘は、先に言いました「覚える機能自体が破壊された」記銘力障害となります。 学術的にはもっと深い話になりますが、私達の仕事からはこのような整理で十分でしょう。これらの観察を後に、記憶・記銘に関する神経心理学検査の数値と専門医の診断に照らし合わせます。    前向性健忘は記銘力の低下ですので、以下の例がわかりやすく、よく研修でも引用します。    自らカップラーメンにお湯を入れて、10分経ってもそのままになっている。家族が、「忘れているよ」と指摘すると・・・

1、「えっ、誰がお湯を入れたの?」 ・・・ 前向性健忘

 10分前に、自分がお湯を入れたことを覚えていません。   2、「いけねぇ、忘れてた」 ・・・ ど忘れ

 これは、うっかりさんです。     2の方は障害ではなく、単なる忘れっぽい人です。通常、カップラーメンのお湯を入れてからの3分は、人生で最も長く感じられる3分のはずです(少なくとも私はそうです)。それ位、強い認識を持つはずですが、1の例はそもそも記憶に留める事すらできないのです。

 よく、エセ高次脳(障害を装う、または大袈裟)の相談者さんへは、このようなエピソード聴取で見破ることができます。    ちなみに、最近のエピソードですが、私が久々に高次脳機能障害の被害者さんとの打合せに、弁護士事務所に行った際、うっかりネクタイを忘れました。このうっかりに、記憶障害をもった被害者さんから笑われました。前向性健忘の被害者さんは、忘れたことすら自覚できない(つまり、覚えることすらできない)以上、自らの症状は決してうっかり忘れたものではないのです。私はすっかり、忘れっぽい人=うっかりさんに思われたことでしょう。   

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 21時~22時位の時間に事故相談を頂く事はたまにありますが、ほんとんどの電話は営業時間内にかかってきます。また、平日を除くと土曜日はわりとかかってきますが、日曜祭日はめったにありません。相談者も気を使って下さっているのだと思います。

 対して、深夜の記録では2:00に相談電話を対応したことがあります。電話にでるなり、「あっ、本当にかかった」と軽く驚いたようでした。相談の内容は発作的と言いますか、交通事故の苦しみの訴えに終始します。何か解決策を模索すると言うより、話を聞いてもらいたい心境なのだと思います。そのような相談者さんは、休日や時間帯に関係なく、突発的に電話をする傾向があります。

 そうであっても、できるだけお話を聞くよう心がけていますが、私達は交通事故の解決に限定した対応しかできません。明らかに心を病んでいる被害者さんへのケアは、別分野と思っています。例えば、カウンセリングが望まれる被害者さんは、心療内科や、その分野の専門家が適しています。  また、今年は北海道からセクハラ電話は数日続きました。弊所の男性が出ると切られてしまいますが、女性が出ると、交通事故の相談を装って話し込みます。新手のいたずら電話、暇つぶしでしょうか、困ったものです。

 24時間365日事故対応をしている保険会社も含め、電話受付はある種の覚悟がいります。心を強く、できるだけホスピタリティを持って対応するよう心がけたいものです。  

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 連休を丸々休む事はできませんでしたが、この1週間のインターバルで溜まっていた書類が大分片付きました。その点、連休は有難いものです。合間には事故相談の電話も数件ありましたが、盆暮れ含め連休中の相談は大抵が不急の相談で、深刻なものでもありません。それでも、相談を頂ける以上、丁寧に応えていきたいと思います。    さて、今年の前半はおかげさまで多忙でしたが、事業計画の進展もありました。ようやく、事務所引越しの目処が立ち、現在、着々と準備を進めています。来月には皆様にも紹介できると思います。逆に進展芳しくない事は、相変わらず求人でしょうか。応募はポツポツあるものの、なかなかマッチした人材が現れません。交通事故業務を志しているというより、どうも、「行政書士の求人がなかったので」「職にあぶれて、業種に関係なくたくさん応募している」層のように感じます。さらに、応募は40~60代に集中します。年齢で差別する気はないのですが、この世代の皆さんは本来であれば後進に指導すべき立場です。これから、月18万円の契約社員になって、息子(孫?)と同世代である、うちの30歳前後の社員の下について何を学ぶと言うのでしょう。切ない話です。

 また、行政書士求人がより特殊に感じるのは、60歳定年後、あるいは60歳定年を前にした元公務員の応募が少なくないことです。この方々は恐らく、公務員の勤続年数から、特認制度(申請書一枚)で行政書士になったと思います。この方々は、晩年にして民間に下りて、行政手続きのプロを志したのでしょうか? とくに、60歳定年前の特認書士さんは安定した公務員、まして、あと数年で恩給(年金)の満額を捨ててまでの転職です・・・誰がみても不思議でしょう。これは残念ながら、問題を起して事実上のクビ=依願退職をした公務員さんではないでしょうか。役所は制度上、簡単に公務員をクビにできません。刑事犯として起訴すればクビにできますが、できれば不祥事を表ざたにしたくないものです。したがって、不祥事⇒依願退職⇒行政書士バッチ、これが一つのコースになります。60歳前の特認書士は、おっかなくて採用できません。

 断言しますが、秋葉事務所で行政書士の仕事はほとんどありません(許認可はやったことがありません。昨年は相続がたった2件、今年も契約書作成が1件のみ)。実務経験を積む事は全くと言っていいほどできません。士業事務所の体裁ながら、業務は医療調査業、各種保険請求手続きです。これらは、誰でも出来る仕事ではありません。しかし、特殊技術や知識経験が必要、という意味でもありません。人間性を第一に考え、被害者救済の志・理念を絶対条件としています。実際の仕事は教えれば済むことです。(応募欄にHPを必見としていますので)HPを観て頂ければわかると思うのですが、無理解な応募も少なくないのです。

 どの業務であっても、社長の多くは「人材がすべて」と言います。大手企業に優秀な人材が集中することは当然ですが、志と能力をもった原石は必ず残っているはずです。少なくなった若年層ではありますが、埋もれた草莽の士を待つ毎日です。  

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