下腿骨は脛骨と腓骨の2本の長管骨です。これも大腿骨に同じく、きれいにポキッと折れた場合は、わりと問題なく癒合します。しかし、骨折箇所が膝関節と足関節に接近すればするほど、後遺症は必至となります。手術での整復が完璧であっても、関節部の完全回復は難しいようです。下記実例が示すように、日本一を名乗って良いくらい、あらゆるパターンの下腿、足、足指のケガが網羅されていますが、その多くは関節部です。
また、折れた骨が皮膚を突き破ってしまう、いわゆる開放骨折は感染症の危険にさらされます。MRSAなどに感染すると、骨折面の骨を洗うというより、ゴリゴリ削らなければなりません。これで、癒合が相当に遅れてしまうのです。難治性骨折となった患者さんは、感染症に対応できる病院、イリザロフ法などが可能な病院に転院しなければなりません。だらだらと何ら対策せず、骨癒合を待つだけの病院にいてはいけません。下肢の障害では何度もその悲劇をみてきました。早めのご相談をお願いします。まず、最善の治療を選択すべきです。障害等級は低いに越した事はありません。