交通事故外傷の実に65%を占めるむち打ちですが、単なる捻挫・打撲ではなく、神経症状を伴うものは症状が長期化する傾向です。しかし、保険会社は「捻挫・打撲でいつまで通っているんだ(怒)!」と3ヶ月以上の通院は許さない姿勢です。確かに、大げさに症状を訴える者、心因性の被害者が多いと思います。その中から、症状が嘘偽り無くある被害者さんを救わねばなりません。その点、症状の一貫性、信憑性から認定の余地がある14級9号「局部に神経症状を残すもの」は大変便利な評価基準です。

 秋葉事務所でも、この14級9号を想定して、多くの傷病名から認定を引き出しています。

 「14級9号を知る者が後遺障害を制する」

 と後進に指導しています。これら好取組みの中から、いくつか紹介しましょう。 佐藤イラストsj佐藤が担当しました!   

14級9号:めまい、14級相当:耳鳴り(50代男性・群馬県)

【事案】

自動車搭乗中、急な飛び出しを確認したため急ブレーキをかけたところ、車間距離をとっていなかった後続のトラックに追突される。直後から頚腰部痛のみならず、手足のしびれ、頭痛等、強烈な神経症状に悩まされる。特に、めまいと耳鳴りが受傷後から残存した。

【問題点】

症状固定の月、最後の診断では眼振検査で異常がみられなかった。また、頚椎捻挫で難聴・耳鳴りが発症するのか? 続きを読む »

【事案】

自動車搭乗中、急な飛び出しを確認したため急ブレーキをかけたところ、車間距離をとっていなかった後続トラックに追突される。直後から頚腰部痛のみならず、手足のしびれ、頭痛等、強烈な神経症状に悩まされる。特に、めまいと耳鳴りは受傷直後から残存した。

【問題点】

頚椎捻挫で難聴・耳鳴りが発症するのか?

【立証ポイント】

月に2回の聴力検査を実施していたが、難聴よりも耳鳴りの方が重篤であったため、ピッチマッチ検査とラウドネスバランス検査を依頼した。しかし、受診していた耳鼻科には設備がなかった。本人の早期解決希望を尊重し、総合病院での検査は断念することになる。その後、損害保険料率算出機構から全ての期間の検査結果を追加依頼されたため、症状に疑義がもたれたよう。 20140205_1 すべての検査数値は平均して30dbを超えていなかったため、耳鳴り・12級相当には届かなかったが、14級相当の認定を取り付けた。

(平成29年1月)

※併合の為、分離しています  

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【事案】

自動車搭乗中、急な飛び出しを確認したため急ブレーキをかけたところ、車間距離をとっていなかった後続のトラックに追突される。直後から頚腰部痛のみならず、手足のしびれ、頭痛等、強烈な神経症状に悩まされる。特に、めまいと耳鳴りが受傷後から残存した。

【問題点】

症状固定の月、最後の診断では眼振検査で異常がみられなかった。 c_g_ne_35

【立証ポイント】

事故当初から耳鼻科にかかっていたため、保険会社の疑いの眼差しがやや弱かった。そのため、症状の改善がないようであれば、継続的に半年間の通院をするように促した。最終月には症状がやや軽減していたが、後遺障害診断書に記載を依頼し、14級9号認定となった。

(平成29年1月)

※併合の為、分離しています  

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