さて、ある日のスタジオリハーサル、いくら待てどもドラマーが来ません。電話をかけてもでません。寝てるのか?いずれにしても、その日はドラムなしでリハを行いました。 当時の所属バンドは70年代のディスコソングをカバーする”Rosso Nero”でした。ドラムはプロデビューを目指して岡山から上京のO君、年齢詐称の怪しい素性でしたが、気のいい奴で誰からも好かれていました。 心配で翌日アパートを訪ねると、同居者から、「前日、交通事故で重傷、即入院した」ことを聞かされました。早速、病院に行くと、包帯でグルグル巻きのミイラ男が横たわっていました。「あ、こりゃダメだ・・しばらくライブはできないな」と覚悟しました。診断名は右鎖骨粉砕骨折だったでしょうか、あと、いくつか骨が折れていたようです。 O君は当初、痛みでひぃひぃ言ってましたが、しばらくすると右腕がまったく動かないことに気付きました。上腕神経麻痺を併発したようです。わずかながら手首・指先の自動運動できますので、正確には神経の完全断裂や引き抜き損傷のない不全麻痺でしょうか。リハビリ次第で、ある程度の回復の希望は残ります。それでもドラムの演奏は致命的、本人も「これで音楽人生は終わった」と・・。 <上腕神経麻痺を解説> 続きを読む »
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11月
2016