山本です。現在、異議申立案件を数件お預かりしております。 交通事故で治療しても、症状固定時期に症状が残存していれば、後遺障害の申請をして等級を認定する必要があります。
しかし、症状が残存しても、低い等級のみ認められた場合があり、最悪、等級が認められなかった場合(非該当)もあります。
相談者の中には上記結論に納得がいかず、異議申立したいという者もおります。
私たちは傷病名や残存した症状、画像、等を多角的に検討した上で、異議申立をするか否かを慎重に判断します。何故なら、全国の異議申立の成功率は約6~7%であり、調査事務所は一度出した結論を簡単に覆すことはないからです。
その数%に該当するかどうかの判断基準としては、新しい医証が見つかるかどうか、提出しきれていない資料があるかどうか、がメインとなります。中には原因不明で、想定よりも低い等級認定や非該当となる場合もありますがこれは稀です。
新しい医証が見つかる場合として、例えば、骨折した場合でも、レントゲンでは確認しづらい箇所であったことから、症状固定後に初めて骨折が確認できた場合やレントゲンやCTで骨折箇所を確認できずに放置していたが、実は靱帯や軟骨、半月板等MRIでないと確認できない(または確認しづらい)箇所が損傷していたという場合等があげられます。
また、発見できなかった骨折箇所の怪我よりも他の怪我が重く、重い怪我を優先的に治療した結果、軽い怪我の骨折を見逃してしまう場合等もあります。
これらの例の場合、レントゲンではなくCTやMRIを撮って頂き、その画像所見を診断書にまとめて頂く必要がありそうです。 つづく