【事案】

原付バイクで交差点を横断中、左方よりの右折自動車と出会い頭衝突。右股関節、骨盤の接合部である寛骨臼(大腿骨の骨頭が納まっている臼蓋骨)を骨折した。  【問題点】

この部位の骨折は多くの場合で股関節の可動域制限が残る。しかし、骨癒合良く、抜釘後も可動域はほぼ回復した。

【立証ポイント】

画像を確認のところ、関節面の不正は軽微ながら、骨折の癒合部周辺に異所性骨化(本来、骨のできない軟部組織の中に骨ができてしまう)が顕著であることがわかった。それでも可動域制限は残存していない。そこで、主治医に異所性骨化の存在と、痛みはもちろん胡坐をかけない等、日常生活の困窮点を自覚症状に記載頂いた。つまり、変形の12級5号ないしは、12 級13号狙いに切替えた。

調査事務所は秋葉と同じ判断、神経症状(12級13級)の評価に。この骨折で機能障害(12級7号)を逃すのはもったいないが、可動域制限など残らない方がよい。

※ 併合の為分離しています。

(平成28年6月)  

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 女性にとって下肢の醜状痕も辛いものです。

 生足でスカートを履けば、キズが見えます。既に持ってるスカートを履くことがなくなり、せっかく購入したそれらお気に入りのスカートは無駄になります。そう、明らかに金銭的損害が生じているのです。男女の醜状痕評価が平等な等級になったとは言え、ズボンを履く機会の多い男性に比べ、実状はあらゆる場面で女性の損害が顕著と思います。

 以前も、80歳を過ぎた女性の太ももの醜状痕について、12級相当の認定を取得後、弁護士に引き継ぎ、その後の交渉で賠償金をしっかり獲得しました。

 まず、相手の保険会社側から、「高齢者だからスカートはなど履かないでしょう。また、モデル等の職業ではないから、脚のキズ自体に減収などの直接な損害はない。したがって逸失利益は0円評価」との「失礼な!」回答を受けました。

 対する連携弁護士は「今後、ミニスカートが履けない等、服装が制限され、現実に損害を受けている」と反論、モデルではありませんが、主婦として逸失利益を10年、慰謝料も赤本満額を勝ち取りました。

 ミニスカートを履くことに年齢・職業は関係ありません。 20070725

12級相当:下肢瘢痕(90代女性・千葉県)

【事案】

青信号の横断歩道を歩行中、相手自動車が右折進入し、両足をひかれた。片足は大きく損傷、そのダメージから切断し、もう一方の足甲も中足骨多発骨折、膝下からデグロービング損傷と重篤。さらに、肘も骨折した。

※ デグロービング損傷とは”広範囲皮膚剥脱”創のことで、皮膚が組織ごとはがれてしまった状態です。ひどいと傷口が壊死し、植皮等が必要となります。

【問題点】

事故から1年以上経過後、症状固定し、後遺障害診断書が出来てから相談に来られた。切断肢はある意味、立証作業はない。しかし、もう一方の脚については、精密に等級を定めなければならない。残った脚の立証作業を開始した。

【立証ポイント】

後遺障害診断書の他に写真を添付して申請する。申請後、提出した写真では足りず、自賠責調査事務所から醜状痕の面接の要請があった。

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