【事案】

自動車運転中、交差点で信号無視の対抗右折車の衝突を受けて受傷、顔面裂傷、第5頚椎骨折、脳梗塞、脊髄損傷となった。半身麻痺でブラウンセカール症状となった。その他の症状として、視野狭窄、排尿・排便障害が加わった。

【問題点】

明らかな線状痕で認定は問題ないが、5cm以上のキズで7級12号となるが、近時の改定でほとんどの線状痕は9級判定となっている。 c_h_85

【立証ポイント】

数枚の写真を撮影・提出し、調査事務所の面接に際して、連携弁護士に付き添いをお願いした。やはり、線状痕は9級の判定だった。最近の形成技術から、線の傷ならばかなり綺麗に消すことが出来るようになったからかも知れない。

本件の面接は、キズの確認だけではなく、半身麻痺の状態を実際にみたかったように感じた。

※ 併合の為、分離しています。

(平成28年4月)

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【事案】

自動車運転中、交差点で信号無視の対抗右折車の衝突を受けて受傷、顔面裂傷、第5頚椎骨折、脳梗塞、脊髄損傷となった。半身麻痺でブラウンセカール症状となった。その他の症状として、視野狭窄、排尿・排便障害が加わった。

【問題点】

半身麻痺がメインのため、いかに他の障害を漏らさず盛り込むかが勝負となる。視野狭窄には当然、ゴールドマン視野計の検査を実施した。その他、視力、調節機能の検査を行った。問題は、眼球に直接の受傷がない故、障害との因果関係を何に求めるかである。 また、視覚の障害は神経系統の障害と一環として総合評価されず、併合の対象となるから、しっかり等級を定める必要がある。 【立証ポイント】

視野狭窄は脊髄損傷ではなく、脳梗塞に原因を求めた。これだけの重傷なので、各種の検査から視野狭窄の9級が難なく認められた。

※ 併合の為、分離しています。

(平成28年4月)  

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【事案】 自動車運転中、交差点で信号無視の対抗右折車の衝突を受けて受傷、顔面裂傷、第5頚椎骨折、脳梗塞、脊髄損傷となった。半身麻痺でブラウンセカール症状となった。その他の症状として、視野狭窄、排尿・排便障害が加わった。  c_byo_k_40

  参考画像 MRI(T1、T2)

【問題点】

ブラウンセカール症状とは・・大雑把な説明をします。半身は手足が動かない「運動麻痺」で、その反対側は感触や温度を感じない「感覚麻痺」となります。

本件被害者の場合、左側の上肢・下肢の運動麻痺に対して、右側は感覚麻痺であるところ、痛感、温感などの感覚麻痺は両側にきたしていた。

20130920

その他、多くの症状すべてを審査側に提示しなければならない。神経系統の障害は複数の症状を合わせて、総合的に検討するからである。

しかし、主治医は「ブラウンセカール症状なので、診断名以上の記載は必要ない」との判断から、両側の感覚麻痺とは書かず、手指・足指の可動域の記載も拒んだ。これでは障害の実像に踏み込まない診断書となってしまう。医師面談を重ねて追加記載、別紙記載を要請するも、最小限の協力しか得られなかった。

【立証ポイント】

仕方ないのでリハビリ先の別院に戻って、ここでも医師の反論を押し返して、各関節の可動域の計測を実施して頂いた。なぜなら、「手関節+手指、足関節+足指」の可動域制限、これらの機能障害だけで7級相当になる。これに、感覚障害や直腸・膀胱障害や加わる以上、総合的に5級とならなければ納得できないからである。

さらに泌尿器科でも後遺障害診断書を追加記載頂き、一連の診断書に留まらず、医師の意見書、各部の写真、すべての障害を精密に説明した申述書を作成して、万全の状態で申請を行った。

顔面線状痕は9級に留まったが、視野狭窄で9級、そして脊髄損傷による神経系統の障害は狙い通り5級を確保した。結果、併合4級に。

左手は握れず、歩行では左足を引きずり、復職もままならない深刻な障害である。医師と対立しようと、等級の取りこぼしや妥協は一切許されない。

※ 併合の為、分離しています。

(平成28年4月)  

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【事案】

自転車で交差点を横断中、右方よりの自動車と出会い頭衝突した。直後から全身に麻痺が起き、起立・歩行不能のまま入院、頚髄損傷の診断となった。MRI上でもC5/6領域に明確な高信号を示した。 その後、長期にわたるリハビリの努力が報われて麻痺の回復が進んだ。「しびれ」は続くものの、日常生活への支障は大幅に改善し、仕事にも復帰することができた。 20150108kai←(参考画像)脊髄に高信号 【問題点】

通常、脊髄損傷は不可逆的なものであるが、一部は回復を図れる患者も存在する。専門医の治療が功をそうしたが、やはり、完全な回復は見込めない。通勤中の事故で労災が適用された。治療費の心配の少ない中、長期の治療によって、後遺障害は軽度かつ不明瞭になったとも言える。

リハビリ努力のため、14箇所に及ぶ病院、整骨院、鍼灸院に通った為、診断書の収集作業がそれなりにヘビーに。また、診断書を記載いただけない、画像代で数万円も請求される等、等級申請まで苦労が連続した。最たるものは、主治医に後遺障害診断書+専用診断書を依頼したが、なかなか記載していただけず、14ヶ月待たされた。

【立証ポイント】

膨大な数の診断書、資料、画像の提出の結果、回復の度合いから12級13号の判断となった。賠償金の多寡より、奇跡的な回復程度が何よりの幸い。ようやく弁護士の賠償交渉にスイッチすることができた。 c_byo_h_28 (平成27年8月)  

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【事案】

後縦靱帯骨化症で頚椎を手術(椎弓形成術)後、リハビリを継続していた被害者が、車イスで道路を横断中、駐車場からバックしてきた自動車の衝突を受けて受傷した。回復期にあった上肢・下肢の機能障害が悪化し、起立・歩行は不能となり、日常生活の介助状態はより深刻となった。

【問題点】

既往症で既に車イス状態であり、上肢・下肢共に相当なしびれや機能障害があった為、本件事故での障害とは捉えられず、どの事務所でも断られていた。先に相談した仲間の行政書士もお手上げで、諦めて連携弁護士に投げつけた。もちろん、訴訟上でも困難であるが、あらゆる可能性を模索すべく、まず医療調査を開始した。

【立証ポイント】

新たな障害はあるのか・・・肩腱板損傷の可能性は?直腸・膀胱に障害が起きたか?視聴覚に問題はないか?、病院同行を重ね、医師を交え、検討を進めた。そして、ある光明を見出した。それは、後縦靱帯骨化症を手術した医師と本件事故の医師の診断・観察では、前後の症状が微妙に異なっていること。そこで、事故前後の医師、それぞれに後遺障害診断書、脊髄損傷に関する意見書等を記載頂いた。また、カルテを開示し、症状の変化を丹念に抜粋、症状の差を明らかにした。

結果、加重障害の判断を引き出す。現存障害(1級)4000万円-既往障害(2級)3000万円=1000万円として等級認定、保険金を受領した。その後の賠償交渉でも既往症との差額が1000万円を超えないと判断して、弁護士の交渉は終了、自賠責保険の加重ルールがすべてを解決した。 c_s_k_80kai賠償交渉のプロは弁護士ですが、保険請求におけるプロフェッショナルは私達なのです。

(平成27年10月)  

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 月1回整形外科で診察、リハビリは整骨院(接骨院)

 この治療計画でも神経症状が医師から明確に診断され、症状の一貫性があれば、14級9号が認められます。しかし、私の経験では外傷性頚部症候群・頚椎捻挫・むち打ち患者の90%が、画像所見は年齢変性のもので、腱反射や各検査上、神経学的所見も明確にでません。したがって、この計画は14級9号の認定を目指すなら、止めた方が良いと断言しています。

 症状が長引いているなら、整形外科でのリハビリを強く推奨します。整骨院・接骨院でのリハビリは施術と呼ばれます。通院「実績」としては非常に軽く見られます。なぜなら、それら院は”商売上か、施術の必要上か”わかりませんが、「痛かったら毎日来なさい」と患者を誘致するからです。対して、整形外科は建前でも医師の判断・指示でリハビリを重ねた「実績」となります。治療の妥当性・・ここに、大きな差があるのです。

 困ったことに最近は整骨院・接骨院と連携している弁護士・行政書士が提携先の院に被害者を誘致、後遺障害の認定をダメにしている?ことです。もちろん、後遺障害認定を視野に入れず、整骨院・接骨院での完治を目指すなら良いと思います。しかし、「後遺障害診断書を書いてもらうための整形外科・月1診察」つまり、「治らなかった場合を想定しての、アリバイ作りの整形外科・月1回診察」、これはもう、自賠責側もしっかり把握している、あざとい計画なのです。

 最近もこの計画をある事務所から勧められて、非該当となった被害者さまの相談を受けました。通院すべてを整形外科にしていれば、14級が認められたと思います。いくつかの事務所は間違った誘導によって、罪な事をしているのかもしれません。 c_g_a_13

併合14級:頚椎・腰椎捻挫(30代男性・埼玉県)

【事案】

自動車搭乗中、直進道路で右側から無理な割り込み車に衝突される。直後から頚部痛・手のしびれ、腰部痛・足の痺れの神経症状に悩まされる。

【問題点】

相談を受けたのが受傷4ヶ月後だったが、受傷直後から整形外科(月数回)より整骨院(月の半数以上)に偏重して通院していた。 また、通勤事故ではあるが、車での出勤を会社には黙っていたために労災の適用ができない。さらに、MRI撮影をしておらず、症状固定の6ヶ月を目前にしていた。

【立証ポイント】

この不利な局面を覆させなければならない。まず、整形外科(月半数以上)と整骨院(月数回・最終月は無)の通院回数を真逆にした。また、休みが取りづらい環境ということで、丸一日空けてもらい、紹介状の入手、MRI検査を全てその日に終わらせた。その後、医師に具体的な自覚症状や細かい検査結果・画像所見を記載頂き、14級9号となった。

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