常日頃から訴えていますが、治療と後遺障害の立証は別ものです。医師は治すために努力します。しかし、治りきらなかった症状は、後遺障害の認定を受けて、金銭による償いを受けなければなりません。

 私達の仕事は治らなかった症状をすべて掘り起こし、クローズアップさせることです。これはある意味、医師の治療努力を否定することにも繋がります。その点、医師とは逆の立場になるかもしれません。それでも一切の逡巡を排除しなければなりません。半身麻痺を一生負うことになる被害者には、正当な後遺症評価と金銭賠償しか残っていないからです。

 後遺症を否定する・・それは医学の進歩に委ねるしかありません。いつの日か、脊髄損傷の根治方が確立するまで。 c_g_a_9

5級2号:脊髄損傷(40代男性・東京都)

【事案】

自動車運転中、交差点で信号無視の対抗右折車の衝突を受けて受傷、顔面裂傷、第5頚椎骨折、脳梗塞、脊髄損傷となった。半身麻痺でブラウンセカール症状となった。その他の症状として、視野狭窄、排尿・排便障害が加わった。 c_byo_k_40←参考画像 MRI(T1、T2) 続きを読む »