【事案】
自転車で交差点を横断中、左折するトレーラーに巻き込まれ、右手関節(尺骨遠位端、手根骨、第二中手骨)、右足関節(両顆部)を骨折した。手関節、足関節共にプレート固定を施行した。
手根骨は具体的に大菱形骨、有鉤骨の骨折。
【問題点】
画像上、10級レベル(2分の1以下)の可動域制限が見込める。しかし、主治医は多忙で後遺症に協力的ではない。計測など面倒なようで、あまり時間をかけてくれない。健側(掌屈90°背屈90°・・柔らかい)に対して患側(掌屈70°、底屈30°)であった。つまり合計(180:100°)、10°足らずで10級を逃している状態。それでも足関節で10級認定が確実な為、併合9級の結果となる。医師の機嫌を考え、橈屈・尺屈の計測は諦めた。 【立証ポイント】
申請後、調査事務所から醜状痕(手術創)の計測の追加依頼がきた。これを理由に再度、医師面談を行った。「先生のせいで再調査が来ちゃったよ!」と主治医を責め、傷の計測(醜状痕の基準以下であったが・・)はもちろん、橈屈・尺屈も改めて計測いただいた。 結果は橈屈・尺屈が2分の1以下制限となり、掌屈・背屈の10°足らずを繰り上げて10級10号に。手関節は12級であっても併合9級の結果は変わりません。調査事務所は正確な認定にこだわっているのか・・かなり生真面目に審査していているようです。
※ 併合の為、分離しています
(平成26年5月)