続いて上肢の重症例を。
骨の癒合が悪く、痛みから動かさず安静を長く続けた結果、関節が廃用性症候群となって可動域が回復しない・・このような悪循環をよく目にします。これは高齢者に多く、ケガの割に障害が重くなってしまうことがあります。一般にはリハビリをサボった廃用性症候群による関節可動域制限は厳しく見られます。やはり被害者には回復努力が求められます。リハビリが辛くとも甘えは許されません。しかし、本例はその逆のケース。この被害者の回復努力は称賛に値します。しかし、並外れた努力の結果、低い等級=低い賠償金になってしまう・・これは理不尽と思います。回復には個人差があります。そして何事も頃合いが大事、タイミングを逃してはなりません。
併合9級:鎖骨・肩甲骨骨折(30代男性・埼玉県)
【事案】
バイクで直進中、後方より追い越ししてきた自動車が急に左折したため接触、転倒したもの。その際、右の鎖骨・肩甲骨・肋骨・橈骨・尺骨を骨折した。
【問題点】
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