クリスマスイヴも高次脳機能障害の被害者さんと病院同行、そして新件の面談です。まず朝一の新幹線に乗って長野県の病院へ。今日は長~い長野県を南北に往復です。特に塩尻ではあいにくバスもタクシーもつかまらず、駅から病院まで寒風吹きすさぶ葡萄畑を脇目に2キロの歩きは涙目に鼻水、堪えました。

 本件は高齢のため、痴呆なのか事故外傷による障害なのか、曖昧な診断しか下っていなかった被害者さんです。ようやく専門医の検査・診断で「これは痴呆ではありません。高次脳機能障害です」、ぴしゃりと診断が下りました。これにて高次脳評価とリハビリの道が開けました。家族と共に暗闇から抜け出した気分です。この先生の書かれた書籍は愛読書で、先生のことはbooks8以前からよく知っているような印象でした。もちろん、お会いしたのは今日が初めてです。先生にとっては私はたまたま患者に付き添った行政書士の一人です。しかし、拙著(左)にもっとも影響を与えたと言っても過言ではない位、この先生の著書から学んできました。言わば「心の師匠」なのです。お忙しい先生ですので診察時間は限られています。診察室を出るときたった一言、「高次脳は見逃されやすい、しっかりやっていかなければならない」との言葉を頂きました。

 医師との連携とは、医師と仲良くなることではありません。我々のように被害者の障害を立証する立場の者はむしろ、医証の信用の為に一線を引いたスタンスでなければなりません。ある意味、「治す」立場と「治せなかった症状を明らかにする」立場は相反するものです。それでも何か繋がった気がしました。また一人、心の師匠と出会ったようです。 続きを読む »