可動域制限の正確な計測は当たり前のことではありません。私の経験では医師の計測でも2件に1件は間違っています。それが等級認定上、大きな影響がなければ良いのですが、洒落にならない誤計測もしょっちゅうあるのです。相談会に参加されたことにより、運命が変わった被害者さんの例をご覧下さい。

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【事案】

自動車で直進中、T字路で左方からの自動車の衝突を受け、路外に逸脱、建物に衝突・停止した。その際、右足距骨、尾てい骨、胸骨を骨折した。

【問題点】

受傷10か月後に症状固定し、後遺障害診断書の記載は完了していた。提出の直前に相談会のチラシを見て、「無料だから、念のため相談しよう」と甲府相談会の会場にいらした。 事故状況、症状から足関節の可動域制限を予想したが、肝心の後遺障害診断書は固く封をされていた。これは「開けて見せて頂けますか」と思い切って提案すべき。相談者さんは迷っていたが、了解を得て確認したところ、やはり誤計測だった。ケガをした方の足関節はわずか5°の制限差しかない。このままでは良くて12級13号、最悪14級9号となってしまう。

【立証ポイント】

受任後、早速、主治医に面談した。再計測を促し、特に健側(ケガしていない方)の数値を大幅に修正頂いた。明らかな誤計測を指摘しては主治医のプライドを傷つける。上手くとりなすことがメディカルコーディネーターの腕の見せ所である。 また事故車両の写真を添付し、日常の困窮点を文章にまとめた。10級ともなれば丁寧に状況・症状を説明しておきたいところ。

結果として10級11号が認定された。引き継いだ弁護士は1500万円ほどを獲得。あの日あの時、封を開けなかったら、150万円の解決もあり得た。このように交通事故賠償の肝は後遺障害等級であり、骨折の場合は可動域制限の正確な計測が最大の勝負どころなのです。  

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【事案】

自動車で直進中、T字路で左方からの自動車の衝突を受け、路外に逸脱、建物に衝突・停止した。その際、右足距骨、尾てい骨、胸骨を骨折した。

受傷10か月後に症状固定し、後遺障害診断書の記載は完了していた。提出の直前に相談会のチラシを見て、「無料だから、念のため相談しよう」と会場にいらした。

【問題点】

事故状況、症状から足関節の可動域制限を予想した。しかし肝心の後遺障害診断書は固く封をされていたので、「開けて見せて頂けますか」と思い切って提案した。相談者さんは迷っていたが、了解を得て確認したところ、やはり誤計測だった。ケガをした方の足関節はわずか5°の制限差しかない。このままでは良くて12級13号、最悪14級9号となってしまう。

【立証ポイント】

受任後、早速、主治医に面談した。再計測を促し、特に健側(ケガしていない方)の数値を大幅に修正頂いた。明らかな誤計測を指摘しては主治医のプライドを傷つける。上手くとりなすことがメディカルコーディネーターの腕の見せ所である。 また事故車両の写真を添付し、日常の困窮点を文章にまとめた。10級ともなれば丁寧に状況・症状を説明しておきたいところ。

結果として10級11号が認定された。引き継いだ弁護士は1500万円ほどを獲得。あの日あの時、封を開けなかったら、150万円での解決もあり得た。このように交通事故賠償の解決の肝は後遺障害等級であり、骨折の場合は可動域制限の正確な計測が最大の勝負どころなのです。

(平成25年10月)  

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【事案】

バイクで直進中、T字路で対向自動車が急に右折、衝突したもの。初期診断名は左足関節脱臼骨折、左脛骨天蓋骨折、右橈骨遠位端骨折、モンテジア骨折、外傷性肝損傷、腹腔内出血、びまん性脳損傷(脳の障害はなし)・・以上、左脚と右腕に障害必至の重傷である。

【問題点】

足関節の治療が最も困難を極めた。足関節内顆と外顆にインプラントを埋め込み、スクリュー固定する。その後、可動域確保のために関節鏡下手術で滑膜切除を行う。しかし整復後も足関節の激痛収まらず、体重を支えられない。主治医は最後の手段として、腓骨から骨採取し、足関節の固定術を施行。この固定術によって足関節の可動域は永遠に失わることになった。被害者は可動域を犠牲にする選択をしたのである。

【立証ポイント】

手術を数度、伴ったおかげでCR、CT、MRIすべて画像検査が揃っていた。足関節は完全固定の為、5°の可動が限界で用廃決定。残るは腓骨の採取(変形)で12級、開放創と手術痕による醜状痕を写真撮影して14級を計算、以上を漏らさず後遺障害診断書に記載いただいた。8級に併合を加えて7級とするためである。

本件は病院同行を通して、局面に応じて被害者にとって最適な選択となるように相談を重ね、見守り続ける作業となった。

※併合の為分離しています。

(平成26年5月)  

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