<ケース> (以下、仮名)
草薙さんは自動車同士の衝突事故に遭いました。自動車の修理費を相手の稲垣さんに請求しなければなりません。しかし、お互い事故状況の説明が食い違い、稲垣さんは責任を認めません。
仮に自分(草薙さん)に多少の過失があったとしても、相手(稲垣さん)の責任が大きい事故です。稲垣さんの車は古くキズだらけで、今更修理するまでもない損害です。しかし、草薙さんの車は買ってから一年未満のピカピカ、フェンダーのへこみの修理費は30万円です。
幸いお互い自動車保険(任意保険)に入っています。草薙さんは保険会社の交渉に委ねることを稲垣さんへ提案しました。それでも稲垣さんは責任はないの一点張りです。警察への届け出が済むと、稲垣さんは現場から逃げるように走り去ってしまいました。
やはり当人同士ではなく、保険会社同士の交渉でなければ進みません。まず自分の加入している太陽損保に事故報告し、稲垣さんへは東京ダイレクト損保にコンタクトをとるよう電話で伝えました。これで保険会社の交渉になると思いきや・・・(以下 電話での会話)
太陽損保 担当者 木村:「本件担当の木村と申します。稲垣さんも東京ダイレクトに事故報告をあげていただけませんか?保険会社同士での話し合いで進めたいと思いますが。」
稲垣さん:「俺は悪くない。そっち(草薙)が突っ込んできた事故です。」
木村:「まぁ、とにかく東京ダイレクトの連絡先を教えてくれませんか。」
なんとか電話番号を聞き出し、木村氏は東京ダイレクトの担当者 中居氏に電話をしました。」
木村:「本件を担当します木村です、よろしく。ぶっちゃけ判例タイムス〇ページの10:90ではどうすか?」
中居:「ちょっと待って下さい。稲垣さんからの事故状況報告と違っています。また稲垣さんは自分に責任はないと言っています。稲垣さんのオーダーを確認して折り返します。」
それから3日
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