今年に入って数件、すでに契約した行政書士の仕事に疑問を持った被害者さんから相談を頂いております。 すでに依頼した行政書士さんと解決方針が一致しなければ、セカンドオピニオンのように他の事務所に相談すること・・これ自体は問題ではありません。当然ですが事務所によって解決への方法・作業は違うものです。 そもそも依頼者が解決への方策の説明を受け、それに納得して契約しているのならば、疑問やセカンドオピニオンは起きないはずです。しかし、どうも単に方策の違いでは済まない件があります。 毎度がっかり、かつ軽い怒りを覚える相談ついて、我慢できないのでいくつか列挙してみます。
1、報酬面の行き違い・・最初の約束以上の請求をされて、それに対する説明もない。 これはしっかり契約書を交わしていないケースに多いようです。昨日相談のあった行政書士も契約書なし、契約時に「私に任せなさい」の一点張り。経験上、解決への方策を説明せずに「いいから任せて」、「細かいことはおいおい」などと言う先生は100%、何もわかっていない素人か悪だくみを考えています。納得できる説明がなければ契約しないことです。
2、弁護士を遠ざける・・弁護士に任せる必要はない、私がすべて解決できます
これも頭の黒い先生です。つまり自賠責保険の請求等、行政書士の業務に留まらず、賠償交渉に間接的に関わり、最後の示談金からの〇%の報酬を請求します。ご存知の通り、行政書士は賠償交渉ができません。そこで賠償計算書を作成し、依頼者に直接保険会社と交渉させ、行政書士は賠償金の計算書とアドバイスで遠隔操作をします。これが弁護士法72条違反となるか否かはここで議論しません。
問題は、「矢面に立つのはすべて依頼者?」 「そんな生ぬるい交渉術でしっかり賠償金を取れるのか?」 「そもそも同じ費用を払うなら弁護士に任せた方が良いのでは?」 という疑問です。 このように違法スレスレなだけではなく、依頼者の実利に疑問が残る業務を行う行政書士が少なからず存在します。依頼者の利益より自らの懐が大事な先生はおしなべて「弁護士はダメ」と言い、行政書士のメリットを強調するので簡単に判別できます。被害者を囲い込み、最終的な示談金から高額の報酬を狙っていますので、あえて弁護士を避けるのです(弁護士に知られちゃまずいと自覚しています)。 損してでも自分で交渉したい”こだわり派”というか珍妙な依頼者さんは別として、書面交渉を勧める先生への依頼は心配です。その業務内容はおろか、成果についても疑問が拭えません。
明日に続く