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大阪の朝です。早起きしています。3月29~30日、年度末の土日は大阪で弁護士向けの研修会でした。

 

今回の研修会は弁護士だけではなく、珍しく行政書士の先生の参加もありました。内容は東京に同じく、画像読影ソフトを使用して画像所見を抽出するトレーニングです。続きを読む »

 ムコスタではなく、逆流性胃炎に最適なネキシウムを処方されました。 しかし毎日行っている整形外科と違い、胃腸科の女医さんは優しいなぁ。

nex_cp10_p2_1_1108  【効果】  胃酸は本来、胃腸に侵入してくる“ばい菌”を殺菌する大切な役目をしています。しかし胃壁が弱っていると、胃粘膜を傷つけ胃潰瘍の原因にもなりかねません。また、胃酸が逆流すると、食道を荒らし ひどい胸焼けを起こしたりします。ネキシウムは酸分泌の抑制薬です。胃酸の分泌を強力におさえ、胃酸の悪い影響をなくします。結果的に、胃潰瘍や逆流性食道炎の治りがよくなり、胃痛や胸焼けもやわらぎます。鎮痛薬(非ステロイド性抗炎症薬)が原因の胃潰瘍にも有効です。

 そのほか、胃炎や胃潰瘍をはじめとする さまざまな胃病変の原因菌“ヘリコバクター・ピロリ”の除菌にも用います。この場合、他の2種類の抗生物質と併用します。この薬で胃酸を少なくすると、胃内での抗生物質の効き目がよくなり、除菌成功率が高まります。    そういえば去年検査したピロリ菌はどうなったっけ?(検査結果を聞きに言ってない)  

【薬理】  胃酸を分泌する最終段階である「プロトンポンプ」という機能をじゃまして、胃酸の分泌をおさえます。胃酸による胃粘膜への刺激が弱くなるので、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の治癒につながります。

   では薬持ってこれから大阪へ向かいます!

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 今日は久々に一日事務所です。ここ数日胃の調子が良くありません。明日から「法律家のための実務講座」で大阪入りなので、やはり体調に不安を残さないためにも本日胃腸科へ行きます。毎日病院へ行っているのに自分が行くのは億劫で気が引けます・・

 すみません、記事はお休みさせて下さい。

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 今朝から胃がムカムカ、ちょっぴりシクシク痛みます。でも大したことはないので心配しないで下さい。ムコスタ(胃薬)をもらいたいところですが、今日の病院同行はあいにく耳鼻科です。花粉症の患者さんが多いかな。    今同行は難聴・耳鳴りの被害者さんで、まずオージオメーターの検査結果の確認が目標です。数回の検査データを確認できました。さらに耳鳴りのピッチマッチ検査、ラウドネスバランス検査の追加をお願いし、即、主治医は快く応じて下さいました。そしてそのまま診断書の依頼まで進みました。このように順調にいくことは珍しいものです。  おかげで次のアポに間に合わすため、病院からタクシー⇒大宮駅から新幹線⇒上野駅からダッシュで目的地、この間わずか35分で移動しました。移動時間の新記録です。アスリートかっ!   

耳鳴りの検査

 耳鳴りとは、どこからも音が聞こえないのに、耳あるいは頭蓋内に音を感じる状況です。 被害者の多くは、昼間は何ともないが、夜、布団に入るとジンジン、ザワザワとして眠れないと訴えます。また嘘難聴ですっかり有名になったS氏も記者会見で、音が(雑音交じりで)ざわざわ・ガサガサ不明瞭に聞こえると言っていました。これも難聴を伴う耳鳴りの一種と言えます。  難聴の発症・原因ですが、聴覚伝達路やその周辺に何らかの異常があって発症すると考えられていますが、医学的には未だ十分に解明されていない状況です。  

ピッチ・マッチ検査ラウドネス・バランス検査で立証します。

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30dB 以上の難聴を伴い、著しい耳鳴りを常時残すことが他覚的検査により立証可能なものは 12 級相当となります。

 30dB 以上の難聴を伴い、常時耳鳴りを残すものは 14 級相当と認定されます。

   注意が必要なのは30db以上の難聴が伴わねば、耳鳴りは認定されないことです。耳鼻科の医師も「通常、難聴のない耳鳴りはない」と認識しています。

 

 毎日被害者の同行で病院に行ってはいますが、自分自身が診て頂く暇がありません。昨年4月胃カメラ検査して早一年、今年も胃腸科に行かねばなりません。4月に入ったらまとまった休みを取ることが目標です。  

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 厚木から戻り、昨日は仙台の高次脳機能障害の被害者の症状固定でした。

 事故から間もなくの受任でしたので、1年が経ったわけです。だいぶ回復したとはいえ、少なからず障害が残存しています。今後は仕事への復帰と補償問題に取り組んでいくことになります。等級申請が最初の勝負どころです。完璧な診断書のために医師との折衝が続くと思います。

 さて本日は大宮相談会です。平日開催で参加者は少な目ですが、しっかり対応していきたいと思います。少々バテ気味、有用な記事はお休みさせて下さい。月末までに「排尿障害」、「味覚障害」、「TFCC損傷」、「骨端線損傷」の異議申し立てを仕上げなければなりません。事務所は画像CDと医学書が山のように積み重なっています。むち打ちなら他の業者に任せてしまっても良いのですが、マニアック部門は私たちがやらねばなりません!お待たせしている依頼者の皆さん、もうしばしのご猶予をお願いします。

 今日は東京の開花予想日です。事務所は戦争状態の年度末、なんとか乗り切ります!

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 昨日は本厚木で一日相談会でした。前日に厚木市内の病院に同行が一件ありましたので、土曜から泊まり込みです。事務仕事を持参しながら移動先でも早起きして仕事をしています。12Fの窓から厚木の夜明けに付き合いました。  夜明け前の群青色と朝日のフレアがあまりにも鮮烈でした

よあけ続きを読む »

 本日良い知らせが届きました。私が担当した高次脳機能障害7級の被害者さんの裁判が1年かけて収束しそうです。連携弁護士は判決による解決を信条に戦う常勝の先生ですので、審議の過程で裁判官も勝負ありとみたのでしょう。ほぼ勝訴の内容です。妥協的な和解とは180度違うものです。和解のデメリットとして弁護士費用や遅延利息がないことですが、現在、調整金の名目である程度まで確保できます。やはり良い和解と悪い和解があるように思います。

 私の仕事は後遺障害の立証ですが、やはり賠償金の獲得は弁護士の緻密な立証と交渉力が決め手です。物損事故や軽いケガであれば、弁護士を介さない解決でもそれなりの決着がつけられると思います。しかし被害者本人とご家族の一生がかかっているようなケガ、重い後遺障害が残った場合の解決は弁護士の力が必要です。しかし弁護士も色々で、当然ながら能力、経験の差があります。ある脊髄損傷1級の被害者さんのケースですが、被害者さんの知り合いのA弁護士先生に相談したところ、「自賠責保険の限度4000万しか取れない。これで諦めるべき」と言われたそうです。私はそんなことないと思い、連携弁護士B先生を紹介、念のため相談するよう勧めたところ・・・B先生「介護費用を含めれば8000万、あと4000万取ってあげる」と回答、当然、被害者さんはA先生に見切りをつけてB先生に依頼しました。

 このように弁護士ほど能力の差がでる仕事はないのではないか?と思うようなことがしばしばあります。とはいえ、初めての事故で弁護士の良し悪し、選択は難しいものです。私の弁護士連携先は首都圏だけでも8事務所、全国では20事務所を超えています。迷ったら、困ったら、ご相談下さればと思います。

girlball 試合を決めるシュートはストライカーである弁護士、そのお膳立てをするのが立証作業の私です。良いパスを出しますよ!

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【事案】

自転車で通勤途中、右後方よりの自動車の車線変更で接触、転倒する。自動車はそのまま逃走。目撃者もいない。

頭蓋骨骨折、急性硬膜外血腫、急性くも膜下血腫となる。その後、体が回復するも、短期記憶障害、倦怠感から職場復帰ができず、何事に対しても自発性が極端に低下する。性格変化、嗅覚障害も確認できる。 c_n_91 【問題点】

実家から離れひとり暮らしのため、家族の観察が及ばない。同居人である女性ともその後別れることになった為、私がぴったり付き添い立証を進めるしかない。さらにひき逃げ犯は捕まらず、治療費は労災で賄えたものの、後遺障害については政府の保障事業に対して申請を行うことにした。

【立証ポイント】

神経心理学検査が可能な病院へ誘致し、2か月にわたる検査を病院に同行し辛抱強く行う。ある日は電車で寝込んでしまい検査に間に合わないこともあった。嗅覚検査も事故から4年経っているが、専門医にお願いしてデータをそろえる。また家族の観察については遠隔地の実家と連絡をとりつつ、同居していた女性に懇願し、なんとか協力を取り付けて日常生活状況報告と申述書を完成させた。(ふーっ)

政府の保障事業の1年にわたる長い審査で高次脳機能障害5級、嗅覚障害14級相当が認定される。現在は労災への障害給付(年金)の請求を進めるかたわら、並行して実家の父が加入している自動車保険に対して、無保険車傷害特約・人身傷害特約の請求を連携弁護士から行っている。解決までまだしばらく時間がかかりそうです。

(平成25年10月)  

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【事案】

自転車直進中、後方より左折のトラックに巻き込まれた。右硬膜下血腫、右硬膜外血腫、右くも膜下血腫等、右側頭葉に重大なダメージを受ける。3回の手術を受け、回復が進むも、健忘、注意・遂行能力障害、そして性格変化がもっとも大きな障害として残る。  硬膜下血腫1(参考画像:右硬膜下血腫) 【問題点】

やはり性格変化を明らかにすることです。記憶や遂行能力などはある程度神経心理学検査でデータ化が可能です。しかし事故前後の性格の変化は家族しかわかりません。また易怒性が顕著なため、入院先の病院でもトラブル多く、追い出されるように退院した。これでは病院の協力も望めません。

【立証ポイント】

高次脳機能障害に理解のあるリハビリ病院へ誘致し、主治医、作業療法士と共にリハビリ計画を策定する。諸先生方の熱意とホスピタリティのおかげで、荒れていた本件被害者さんは落ち着いてリハビリと神経心理学検査を行うことができた。

さらに同居の長女、近隣に住む長男夫婦と病院同行の傍ら何度も打合わせを行い、日常生活状況報告書はもちろん、その別紙「申述書」を勝負どころと捉え、性格変化を徹底的に記述する。

5~7級を覚悟した本件ですが、性格変化の重篤度が全面的に認められ3級となった。怒りさえしなければ、家族や近隣とも普通に接することができるのです。一歩間違えれば性格変化が見落とされ、低い等級になってしまったかもしれない案件でした。

(平成25年2月)  

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【事案】

30代の男性。バイクで自動車と衝突、救急搬送され即入院、目立った脳の損傷はなく、意識も朦朧としていた程度だったので1週間後に退院となった。しかし、めまい・ふらつき、見当識・記憶障害に悩まされる。改善なく高次脳機能障害として後遺障害を申請するも否定され、めまい・ふらつきのみの評価で12級認定されるのみ。

【問題点】

受傷初期において普通に会話ができ、歩ける姿を見て、主治医は早々に退院を指示、めまいは経過観察とされる。また、記憶障害、認知障害などは事故のショックのせいと考えられ、家族も深刻に捉えず、また当時の婚約者とも予定通り結婚する。異常がなかなか治らないことに気付くも、妻は妊娠・出産で障害の立証どころではなくなってしまった。こうして高次脳機能障害が見逃されたまま月日が流れ、時効が迫る。

【立証】

受任後、時効を止めるため連携弁護士がただちに訴訟を提起、並行して2年の間にのべ18回の検査通院(うち12回同行)を行った。受傷初期の意識障害、画像所見はいずれも微妙であったが、専門医の協力のもと神経心理学検査のやり直しと画像鑑定を進める。データから認知、記憶、注意機能、遂行能力の障害が顕在化する。

しかし裁判上での異議申立てで、自賠責の回答はまたしても「前回通り12級」。相手損保の代理人も、「高次脳機能障害ではなく、元々知能が低い」等、えげつない反論を展開する。

結局、判決まで突っ走り、法廷で本人と家族の口頭陳述、審問を経てようやく5級を勝ち取る。その後相手損保が控訴したが、高裁でほぼ地裁判決通りの和解となった。 20140508_9 なぜこのような苦しい道となったのか・・・最初の病院で医師が高次脳機能障害の予断をしなかったことに尽きます。主治医は事故前の患者の性格・能力を知りません。繊細な変化は捉えづらいのです。また家族も本人の様子が多少おかしくても、普通に歩けたり話ができれば、時間の経過とともに回復するはずと判断してしまいます。確かに多くの患者は回復するでしょう。しかしこのように主治医、家族から見逃される被害者も存在するのです。

【後日談】

一般的な就労に制限があるこの被害者は現在、家族で田舎に転居し農家の手伝いをしています。障害を抱えながらも、妻と二人の子供を力強く養っています。何か困ったことがあればいつでも駆け付けようと思っています。

(平成25年7月)  

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【事案】

歩行中、後方より自動車に衝突され、頭部を負傷。画像所見、意識障害があったものの、退院後の経過もよく、単なる脳外傷の診断のまま、神経症状の残存(14級9号)に留まる。

【問題点】

当時ひとり暮らしであったため、易疲労性(精神的に疲れやすい)や性格変化について家族の観察が及ばず、事故後微妙な変化を主張する者がいなかったために見逃されてしまった。 c_n_9【立証】

別住まいの親族が改善しない症状に気付き、当方に依頼、連携弁護士と共同して異議申立てを行い、正しい認定に至った。その後訴訟に移行、異議申立ての結果が尊重され、争点少なく、ほぼ勝訴内容の和解となる。

(平成26年7月)  

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 最近、実績ページのUPが進んでいませんでした。全国の仲間たちも超多忙で投稿に手が回らない状況かと思います。

 交通事故外傷による後遺障害の60%以上が14級です。そのほとんどがむち打ちによる頚椎捻挫です。全国のむち打ちすべてをUPしていたらすごい量になってしまいます。今後はむち打ちに関しては卓抜した仕事、特筆すべきものに限定しようと思います。  実績ページは多くの同業者(弁護士、行政書士)の先生方が参考にしていると聞いています。何より大勢の被害者の皆様が検索して下さる交通事故外傷、参考になる珍しい外傷をしっかりUPしていこうと思います。   

 昨年の実績から高次脳機能障害を4件集中UPしました!

 https://www.jiko110-akb.com/%e5%ae%9f%e7%b8%be%e4%b8%80%e8%a6%a7/

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最終更新:2020.1.23

秋葉事務所では頚椎の骨折による後遺症も極めて高い確率で立証します。何故なら効率が悪くても現場に向かい汗水ながし、被害者と共に病院へ同行し、医師に頭を下げる。時には怒られる。それでも頭を下げ続ける。そしてやっと医師に必要な検査をやってもらい、診断書に記入してもらう。簡単なようでとても難しいことだと思います。交通事故関連のHPはたくさんあります。実績ページも華やかに作りこまれています。でも、本当に現場一つ一つで汗水たらして経験した実績ページは、見たらわかりますし、比べたらもっとわかります。一度比べてみてほしいものです。

 

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頚椎骨折、つまり首の骨の骨折とは大変なケガのように聞こえます。

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 今月に入ってから事務仕事に没頭する毎日です。税金の申告も重なって、食事・睡眠時間以外はほとんど時間を確保できません。相変わらず要領の悪さを反省しています。体を壊さないよう、ほどほどに頑張っています。

 明日は終日、有楽町相談会、そして日曜は地元越谷市の弁護士事務所で被害者面談が一件です。ようやく2週間ぶりに帰宅がかないます。最近は月に2、3日しか帰宅できません。それより、なによりお待たせしている依頼者の皆様へご迷惑をかけないよう、春からは事務所陣容の充実を急がねばなりません。

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 本日は可動域制限の追加計測の立会いです。お忙しいDr.に再び計測の労を取らせてしまい恐縮ですので、短時間でささっとお願いします。

 さて、手首から前腕部や肘の受傷で、手首や肘に可動域制限が起きた場合、それぞれ対応する後遺障害は下表の通りです。さらに前腕部には回内・回外という計測項目があります。多くの場合、手首もしくは肘の可動域制限と比べて高い方の等級が認定されます。まず骨折の部位と様態が手首と前腕、両方の可動域に影響を及ぼすかを検証します。そしてよほどひどい骨折で癒合状態も最悪、または前腕部全体に及ぶひどい神経麻痺でなければほとんどの場合、回内・回外の等級とは併合しません。ここでも関節可動域の基本「癒合状態」が判断の前提となります。

 経験ではTFCC損傷の被害者さんは回外がきついようです。TFCC損傷でも軽度の損傷、もしくは手術で修復が進んだ場合、掌屈・背屈はかなり改善します。実際、尺屈(参考数値)のみに制限を残し、掌屈・背屈は正常値になってしまった被害者さんがおりました。このままですと14級9号止まりです。この被害者さんは医師からも「治って良かったんだよ」と言われ、諦めていたところで相談にいらっしゃいました。その後、私が病院同行して回外の計測を追加依頼し、12級6号を確保しました。普通、医師はこのような考えまで及びません。後遺障害は医師にとって別分野なのかもしれません。

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部位

主要運動

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 どもる、滑舌が悪い、発音がおかしい、言葉が詰まってしまう・・・流暢に話すことができない運動性の失語(ブローカ型)、そして意味のない空疎な発言ばかり、質問に対して関係のない回答をする、言葉が出てこなく考え込む・・・感覚性の失語(ウェルニッケ型)、これら2つに大別される失語ですが両方が障害されるケースもあります。  両方が障害され、その程度も重篤であれば「全失語」となります。「あの・・」「ええと・・」「だから・・」等の言葉が多く、ようやく単語を単発的に発言するのが精いっぱいで、連続した文章として話すことができません。

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混合性失語:言語表出も聴理解も障害される失語群

  (5)全失語

・病巣:ブローカ野とウェルニッケ野を含む広範な病巣

・基本概念:非流暢な発話、復唱障害、重篤な理解障害

・頻発症状:発語失行、残語、再帰性発話  

(6)混合型超皮質性失語

・病巣:ブローカ野とウェルニッケ野を孤立させるような病巣

・基本概念:非流暢な発話、良好な復唱、重篤な聴理解障害

・頻発症状:反響言語、補完現象    

その他

  (7)伝導失語

・病巣:ブローカ野とウェルニッケ野の連絡を断つような病巣(弓状束など)

・基本概念:流暢な発話、顕著な復唱障害、良好な聴理解

・頻発症状:音韻性錯語、自己修正による接近行為、音韻性錯読、錯書  

(8)失名詞失語(健忘失語)

・病巣:多様だがブローカ野単独の病巣で起こることもある

・基本概念:流暢な発話、良好な復唱、良好な聴理解

・頻発症状:迂言

 

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20140311082718 本日の病院同行は長野県です。3月ですが昨夜の積雪で銀世界です。    病院では言語聴覚士の先生に言語のリハビリの同席許可を頂き、依頼者の失語について詳しく聞きました。そしてデータとしてSLTA検査の結果を持ち帰りました。

 さて、失語と一言で言っても奥が深いもので、学術的な分類と臨床上の分類で微妙に違いがあるようです。過去、高次脳機能障害で数例経験していますが、ブローカ型(運動性質後)とウェルニッケ型(感覚性失語)のどちらかに2分できました。しかし本件はブローカ、ウェルニケ双方が併存する混合型で、初めて遭遇するタイプです。再度、失語症の分類について整理してみたいと思います。

 熊本県言語聴覚士会の資料が大変わかりやすく、本文の参考にさせて頂きました。  

運動性失語:聴理解より言語表出が障害される失語群

  (1)ブローカ失語

・1861年にポール・ブローカがムッシュー・タンの脳を剖検して発見。

・病巣:ブローカ野+中心前回下部

・基本概念:非流暢な発話、復唱障害、自発話に比べ良好な聴理解

・頻発症状:発語失行、失文法  

(2)超皮質性運動性失語

・病巣:ブローカ野を孤立させるような病巣

・基本概念:非流暢な発話、良好な復唱、自発話に比べ良好な聴理解

・頻発症状:無言症、発話開始の遅れ、保続、声量低下    

感覚性失語:言語表出より聴理解が障害される失語群

  (3)ウェルニッケ失語

・1874年にカール・ウェルニッケが発見。

・病巣:ウェルニッケ野を含む病巣

・基本概念:流暢な発話、復唱障害、聴理解障害

・頻発症状:音韻性錯語、語性錯語、ジャーゴン、錯文法     (4)超皮質性感覚性失語

・病巣:ウェルニッケ野を孤立させるような病巣

・基本概念:流暢な発話、良好な復唱、聴理解障害

・頻発症状:語性錯語、空虚な会話、読解障害、書字障害

     まずは基本の2種を4分類で整理しました。(明日に続く)

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 今日は珍しく一日事務仕事で事務所に缶詰め。外に出ないつもりでしたが、夜に損保ジャパン以来の代理店の同期が来所しました。現在、この代理店さんに私の保険部門を任せています。  お互い同期入社で共にバブル崩壊~金融ビックバンの時代に保険営業をしてきました。この20年は日本の保険業界の一大転換期であったと思います。

 アメリカは80年代初頭に金融再編を済ませ、保険会社はアンダーライティング(保険の引き受け判断)のみを業務とし、スリム化に成功しています。日本の保険会社はそこまで割り切れませんが、ご存じのように合併を繰り返し、経営の合理化推進中です。同じような歴史をたどりつつも、日米の大きな違いは代理店のあり方です。

 アメリカでは個人経営の代理店はほとんど存在せず、一企業の体制でブローカー業の形態をとっています。また特定の会社の専属は稀で、複数の保険会社を対象に「保険をいくらで引き受け、いくらで保険会社に売る」、この利鞘で営業しています。一方、日本の代理店は保険会社の専属、もしくは乗合(いくつかの会社と取引)として保険会社傘下に連なっています。そして保険会社の決めた料率が絶対で、代理店はそれに従うしかありません。アメリカのブローカーのように対等ではなく、保険会社に従属している状態と言えます。もちろんそれが日本型経営として、保険会社と代理店の親密度が高いことが、高度経済成長期では効率の良い関係であったと思います。しかし代理店手数料の自由化(実質、大幅な引き下げ)後、保険会社と代理店の関係に弱肉強食の論理が加わりました。売上の少ない代理店は手数料を下げる、他社の保険を扱えば手数料を下げる、会社の言うことを聞かない代理店も手数料を下げる、そしてついてこれない中小代理店は他代理店と合併や廃業へと追いやられます。会社の生き残りのためには切り捨て御免なのです。結果として日本の代理店のとくに家業・個人事業主としての命脈は尽きようとしています。大型法人代理店も生き残りの合従連衡(小型代理店の吸収、合併)が続いていますが、規模が大きくなっても事務負担・人件費の増大で純益が上がりません。自動車も減る、人間も減る・・・当然、全体の保険の売上げは下降線の時代なのです。代理店は保険会社の決めた手数料に対し、アメリカのように交渉する手段を持たず、経営体力を維持するに汲々としています。つまり、日本の代理店はアメリカのようにブローカーに成長しえなかったので苦しんでいると言えます。

 これは保険会社と代理店に限定した話ではないと思います。長びく不況、急激な少子高齢化で、右肩上がりの経済構造はもはや望めません。そして企業を潰さないため、労働者派遣法の改正等で益々個人より企業の保護が進んでいます。国道沿いに大型商業施設ができて街の商店街が消えていくように、産業構造の変化がどの業種でも進んでいるのです。

 そのような歴史をかみしめながら築地のお寿司屋さんで2時間。そしてかつての共通の上司や同期の仲間たちの話題が続きます。変わっていく世の中と変わらない人間達・・・お互い、いつの間にか歳を重ねました。

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 本日のニュースはSK氏の記者会見一色でしたね。やはり聴覚障害に触れないわけにはいかないでしょう。

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       さて、本件で問題となっているのは身体障害者手帳の等級です。

 自賠・労災よりはシンプルです。そして全ろう、それに近い重篤な難聴しか認定等級がありません。手続きですが、医師の診断書とオージオメーター(聴力検査)の検査表を市役所に提出すれば該当の等級が認定されます。問題はオージオメーターは本人の意思で嘘の検査値を出すことが可能な事です。これについては耳鼻科の医師によると、経験にもとづいて嘘を見抜くことはできると言っています。

 等級は以下の通り、平衡機能の障害と一緒の表になっています。  

等級

聴覚障害

平衡機能障害

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 高次機能障害の立証が私のライフワークと思っています。しかし障害の立証は被害者とその家族にとって中間地点です。

 まず第一に治療・リハビリでどこまで回復させるか、これが最初の目標であることは変わりません。次に損害に見合った補償の確保、これが私や弁護士の仕事です。最後に社会復帰がテーマとなります。障害者と家族、社会との融合の努力が生涯続くからです。  

 さて本件は第一の目標、リハビリテーションによる回復を目指す段階です。事故後、比較的早くご相談にいらした被害者さんで、手術後の経過もよく、今後は転院して機能回復を図ります。そこで問題となるのは最も適した設備、条件をもった病院の選定と受け入れの可否です。今回は2つのリハビリ病院に同行、病院の医師はもちろん、ケースワーカー、相談員の方と詳細にわたって家族と打ち合わせを行いました。そして2病院とも院内を見学させていただきました。病院選びが被害者本人の回復にとって重要であることは当然ですが、面会や一時帰宅に直結するご家族の事情や退院後の通院など、諸条件を検討しなければなりません。

 幸いもっとも自宅に近く、好条件の病院に決まりまそうです。次の段階である障害の立証まで、しばらくの間は諸手続き、書類のお手伝いでフォローしていくことになります。

 病院の選定、受け入れについてお悩みの被害者さんとご家族の皆様、場合によってはお役にたてるかもしれません。早めのご相談をお待ちしています。  

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部位別解説 後遺障害等級認定実績(初回申請) 後遺障害等級認定実績(異議申立)

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