本日の電話事故相談から。
Q、嗅覚、味覚の障害で申請中(事前認定・・・相手の任意保険会社に診断書を提出)です。なかなか結果がでません。診断書にしっかり嗅覚喪失とあるのに、追加検査の依頼があり、これも提出しました。しかしそれから1か月も音沙汰なしです。任意保険の担当者も「自賠責調査事務所からまだ回答がありません」・・とすげない返事です。どうなっているのでしょうか?
この質問から示唆されることは2つです。一つは主治医が診断書に「嗅覚障害」と書いても、調査事務所は検査によるデータを見ないと信じません。医師は患者を直接観ていますので「匂いがしない」ことを疑わず治療を進めます。しかし賠償金を払う側、まして書面審査のみの審査員は証拠がないと判断できません。万全の準備をしなければこのように審査が長引きます。最悪、追加調査などの依頼もせず、ばっさり「非該当」もあり得ます。したがって本件の調査事務所は大変親切と言えます。 本件はアリナミンPテスト、T&Tオルファクトメーター、ろ紙ディスク、味覚電気検査が必要です。
詳しくは・・・嗅覚 嗅覚、味覚の検査 味覚 嗅覚、味覚の検査2
もう一つ、任意保険担当者の立場を考えて下さい。調査事務所に対し、「大変気の毒な被害者です。等級が認められるよう、こちらでも万全の協力をするつもり・・」なわけないでしょう。等級が高ければ支払う賠償金も増大します。任意保険会社と被害者は利益が相反するのです。診断書を受け取るときも、「この検査が不足しています」、「調査事務所にしっかり伝えます」等、被害者のためになる計らいなど期待できようがありません。
被害者は孤軍奮闘、大変不利な立場なのです。交通事故賠償で勝つには、まず自分の不利な立場を認識する必要があります。だからこそ、いつも早めの相談を訴えています。
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