【事案】

追突事故による受傷。

【問題点】

・受傷後から数ヶ月は経過診断書に「既存障害無し」とされていたものが、MRIを見た瞬間から、「既存障害有り」に変化。経年性のヘルニアは既存障害の欄に書き込むべき事情か否か。

・主治医の画像所見、神経学的検査の評価が自覚症状と大きく乖離しており、専門医の評価を受けてみたいとの希望有り。確かに、画像上ヘルニアの程度は重く神経根の圧迫もあるように見える。

【証明ポイント】

既存障害か?それとも単なる経年性変化か?主治医同行し後遺障害診断書上詳細記入を依頼。同時に神経学的検査を一通り依頼するも全て異常なしの評価。埼玉の脊髄専門医を尋ね、反射異常・神経根圧迫も見えるので手術適用という判断を受けるも本人意思により手術せず。

申請後の医療照会でも主治医は「神経学的検査異常無し」で勝負あり。早期に専門医を受診していれば12級13号の可能性も十分にあったものと思われる。全く同じコピー人間がいたとして、初期段階より専門医に通ったAは12級13号、本件Bさんは14級9号?やり切れない現実だが、非該当よりはマシとして弁護士委任して示談へ。

(平成24年8月)

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 昨日は都内の某耳鼻科へ。脳の障害を原因する嗅覚、味覚の異常を訴える被害者さんをお連れしました。

 医師から検査の立会についてご許可を頂きました。私は出来るだけ検査に立会うようにしています。まさに被害者と一心同体で進める立証作業です。しかしそれだけではありません。実際に体験、見学すると障害への理解がぐっと深まります。書物だけの知識ではぼんやりしたイメージしか持てませんが、見たもの、体験したものは段違いです。

嗅覚

1、T&Tオルファクトメーター

 甘い匂い、焦げた匂い、腐敗臭 等々・・・5種類の匂いを試験管のような筒の先につけて、それを嗅いでもらい、濃淡0~5まで段階評価します。特に腐敗臭は同じ部屋にいても匂ってきます。この強烈な匂いが匂わないの?・・・嗅覚が完全脱出した被害者さんもいました。時間はおよそ20分程度です。           

2、アリナミンPテスト

 もう一つの嗅覚障害の有無や程度を調べる検査です。静脈性嗅覚検査と呼ばれています。ニンニク臭を感じるようになる注射液を静脈という血管に注射し、ニンニク臭を感じ始めてから消えるまでの時間を測定します。注射液が静脈から肺に流れ、それが呼気に排出され、後鼻孔から嗅裂に達し刺激臭になります。この注射開始から臭いの感覚が生じるまでの時間:潜伏時間、臭いの感覚が起きてから消えるまでの時間:持続時間としてその間隔を開始〇秒、消失〇秒として測定します。  アリナミン・プルスチルアミンとはニンニクとビタミンB1の化合によりできるもので、市販されているビタミン剤に含まれています。元気になる、元気が持続する薬です。検査した被害者さんは「甘い」匂いを感じたそうです。  他にアリナミンFテストがあります。これもアリナミン・フルスルチアミンというビタミンB1誘導体で多くのアリナミン剤の主成分です。  このフルスチルアミンを使った検査は自賠責、労災の審査では参考数値程度として重視されません。ではPテストとFテストで何が違うのか?薬品の成分も親戚のようなものです。検査方法も同じですし・・・今度医師に質問してみます。  

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