まだまだ暑い日が続いていますが、本日8/31は夏を惜しみ、満月の光のもと、某デパートのビアガーデンで暑気払いでした。  日ごろお世話になっていますY弁護士事務所のお招きで、私と山崎先生の2名は2次会のカラオケまでごちそうになりました。もう感謝感激です。  またなんと言っても平素の業務とは違った顔?の先生方に接することができて、爆笑の連続です。体の疲れより精神の疲れがやっかいですが、お陰様で大いに癒されました。

   

 カラオケでは小室〇哉、尾〇豊、槙原〇之などが次々と・・・「この人は実刑判決?執行猶予?」等、確認しながら刑法の勉強にもなりました。

 Y事務所の皆様、ありがとうございました。

P.S. 

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 脳に損傷を受けたり、頭蓋底骨折(脳の下とあごの骨の間にある薄い骨)があると、視覚、嗅覚、味覚、聴覚などに障害を起こすケースがあります。脳そのものの損傷の場合、それらの感覚を認識する「回路の故障」です。頭蓋底骨折の場合は、その周辺部において、脳から通じる神経が切れたり、損傷を受け、神経伝達が絶たれる事を原因とします。これは「ケーブルの断線」ですね。  いずれも眼科、耳鼻咽喉科にて受診し検査をします。回路の故障かケーブルの断線か、原因の特定は脳外科ですが、匂いがしない、味がわからないといった障害の有無、程度の検査はそれぞれの専門科になります。

味覚検査

1、電気味覚検査

 まず首にアース極線の首輪をはめます。続いて舌の前後左右の表面に電極を当て、微弱な電気を流します。ピリッときたら手持ちのボタンを押します。「ピーッ」と鳴ります。このように舌の神経が生きているか否かを判別します。  こっちまでピリッとしそうです。最初は恐る恐る検査していた患者も徐々に慣れてきます。所要15分程度でしょうか。

              

2、ろ紙ディスク法

 ピンセットの先の脱脂綿?に薬をつけ、順番に舌に当てていきます。そこで感じた味を申告します。これも舌の左右に分けて判定します。味を変えるたび、頻繁にうがいをします。

 甘味、塩味、酸味、苦味の4種の識別です。回答には無味も含まれます。素朴な疑問として四川料理の好きな私は「辛みはないのですか?」と検査中の看護師に質問しましたが、「辛みはないです」と冷たくあしらわれました。

 検査表はカラーで色を塗ったものや、下図のようなグラフを用います。

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【事案】

追突事故による受傷。

【問題点】

・受傷後から数ヶ月は経過診断書に「既存障害無し」とされていたものが、MRIを見た瞬間から、「既存障害有り」に変化。経年性のヘルニアは既存障害の欄に書き込むべき事情か否か。

・主治医の画像所見、神経学的検査の評価が自覚症状と大きく乖離しており、専門医の評価を受けてみたいとの希望有り。確かに、画像上ヘルニアの程度は重く神経根の圧迫もあるように見える。

【証明ポイント】

既存障害か?それとも単なる経年性変化か?主治医同行し後遺障害診断書上詳細記入を依頼。同時に神経学的検査を一通り依頼するも全て異常なしの評価。埼玉の脊髄専門医を尋ね、反射異常・神経根圧迫も見えるので手術適用という判断を受けるも本人意思により手術せず。

申請後の医療照会でも主治医は「神経学的検査異常無し」で勝負あり。早期に専門医を受診していれば12級13号の可能性も十分にあったものと思われる。全く同じコピー人間がいたとして、初期段階より専門医に通ったAは12級13号、本件Bさんは14級9号?やり切れない現実だが、非該当よりはマシとして弁護士委任して示談へ。

(平成24年8月)

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 昨日は都内の某耳鼻科へ。脳の障害を原因する嗅覚、味覚の異常を訴える被害者さんをお連れしました。

 医師から検査の立会についてご許可を頂きました。私は出来るだけ検査に立会うようにしています。まさに被害者と一心同体で進める立証作業です。しかしそれだけではありません。実際に体験、見学すると障害への理解がぐっと深まります。書物だけの知識ではぼんやりしたイメージしか持てませんが、見たもの、体験したものは段違いです。

嗅覚

1、T&Tオルファクトメーター

 甘い匂い、焦げた匂い、腐敗臭 等々・・・5種類の匂いを試験管のような筒の先につけて、それを嗅いでもらい、濃淡0~5まで段階評価します。特に腐敗臭は同じ部屋にいても匂ってきます。この強烈な匂いが匂わないの?・・・嗅覚が完全脱出した被害者さんもいました。時間はおよそ20分程度です。           

2、アリナミンPテスト

 もう一つの嗅覚障害の有無や程度を調べる検査です。静脈性嗅覚検査と呼ばれています。ニンニク臭を感じるようになる注射液を静脈という血管に注射し、ニンニク臭を感じ始めてから消えるまでの時間を測定します。注射液が静脈から肺に流れ、それが呼気に排出され、後鼻孔から嗅裂に達し刺激臭になります。この注射開始から臭いの感覚が生じるまでの時間:潜伏時間、臭いの感覚が起きてから消えるまでの時間:持続時間としてその間隔を開始〇秒、消失〇秒として測定します。  アリナミン・プルスチルアミンとはニンニクとビタミンB1の化合によりできるもので、市販されているビタミン剤に含まれています。元気になる、元気が持続する薬です。検査した被害者さんは「甘い」匂いを感じたそうです。  他にアリナミンFテストがあります。これもアリナミン・フルスルチアミンというビタミンB1誘導体で多くのアリナミン剤の主成分です。  このフルスチルアミンを使った検査は自賠責、労災の審査では参考数値程度として重視されません。ではPテストとFテストで何が違うのか?薬品の成分も親戚のようなものです。検査方法も同じですし・・・今度医師に質問してみます。  

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 先週は茨城、昨日は群馬、北関東の各地で協力弁護士が続々と名乗りを挙げています。既に全国各地の交通事故、被害者救済の志を持った先生方とタッグを組んで共同歩調をとっています。しかし首都圏は東京を中心に活動していますので、意外と北関東は手薄なのです。

 茨城では7名の被害者の相談をお手伝いしました。こちらの弁護士先生は終始、笑顔と温和な雰囲気で被害者に対応していました。とても温かみのある先生で、被害者も安心して帰途についていきました。山崎先生の地元なので、病院対応も含め万全の体制が構築できるはずです。

 群馬の先生とは相談会に向けた打ち合わせでした。都心から高崎線に乗り2時間半、遠路はるばるなどとは言ってられません。志ある先生との仕事の為には遠路も厭いません。しかしながら初対面で激しく叱責を受けてしまいました。言葉使いや姿勢に対してのお叱りです。大勢の弁護士の先生と一緒に仕事をしていますが、慣れからか配慮の足りない事があったようです。被害者救済に突っ走っている中、視界が狭くなっていたのだと思います。反省しなければなりません。同じ歳ながら厳しいご指摘を下さった先生に感謝です。

 あとは栃木も!。北関東地域、今後の進展が楽しみです。

    下館駅。 駅中の空テナント、賃料が月45000円でした!

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 この統計から年齢層別の事故数と全体の構成比をみてみましょう。

〇 高齢運転者による事故は10年前の1.5倍に増加 原付以上運転者(第1当事者)による交通事故件数を年齢層別にみると、30歳代(構成率19.4%)が最も多く、次いで40歳代(同16.8%)、高齢者(同15.5%)の順となっている。増減数を前年と比較すると、40歳代、60~64歳及び高齢者を除く全ての年齢層で減少しており、中でも50歳代(前年比-5、630件、-5.2%)が最も減少している。  若者の運転による交通事故は、昭和50年代半ばから増加傾向にあったが、平成4年(213、355件)をピークに減少に転じ、その後はほぼ一貫して減少しており、15年には30歳代の運転者による事故件数を下回り、18年に50歳代、21年に40歳代、22年に高齢者の運転者を下回るに至った。一方、高齢運転者による交通事故は、運転免許保有者数が10年間で1.77倍に増加したことを背景に、平成12年の1.48倍となり、75歳以上に至っては同2.20倍(免許保有者数は同2.59倍)となっている。

 この10年間(平成12年~22年)で若年層のドライバーは人口比の通り、減少しています。比して高齢者層のドライバー人口は増加し、事故数も増加しています。  しかし年齢層別事故率はむしろ逆に低下です。下線部の通り、分子(事故数)は分母(免許の保有者)の増加より低いのです。

 やはり事故数の増減は年齢層別の増減にスライドしており、年齢層別の事故率では高齢者が急増したわけではありません。であれば高齢者の値上げはアンフェアといえます。しかし保険の理念である「全体で一人を救う」原則から考えると、全体の比率から掛金負担を慣らしこむことも横暴とはいえません。年齢層別運転者の構成比が変化していることに対して、掛金の調整は保険の制度上、仕方ないと言えます。

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 昨日の日誌では私の仮説を書きました。では(財)日本損害保険協会のデータで検証します。まずは10年前の分析結果をみてみましょう。

 ※ 抜粋 「加害者側からみた年齢層別事故の特徴」  

 事故の確率:年齢別免許保有者数と事故惹起者との関係

 よく若者や高齢者は事故を起こしやすいといわれるが、実際にこれを確認するために、加害者年齢層ごとに免許保有者に占める事故件数の割合(事故の確率)を求めた(表1-1参照)。

  その結果は次のとおりであった。

(1) 16~19歳までの免許保有者数は約177万人で、全年齢に占める割合は2.36%に過ぎないが、免許保有者に対する事故件数の割合は全年齢の平均1.19%に比べ、2.98%と極めて高い。

(2) 加害者の年齢層別にみると16~19歳が加害者となる割合が最も高く、次いで20~24歳、25~29歳の年齢層の順となっており、これらの層が平均を引き上げている。

(3) 65歳以上の高齢者についてみると、3つのいずれの年齢層も全年齢の平均1.19%を下回続きを読む »

【事案】

一般的な追突事故。

【問題点】

画像上経年性変化が多く見られるものの受傷後に症状が出たことは間違いなく、12級13号を追いかけたい。しかし、通院先の医師が検査実施に非協力的で症状固定に踏み切れない。

【証明ポイント】

主治医と同行・面談し、高解像度MRI+神経学的検査の2点、外注を目的とする紹介状作成依頼。担当MC得意の検査機関で必要な検査を実施、反射正常にて今回14級9号認定を受ける。

(平成24年8月)

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 今週の『サンデー毎日』誌上にて、自動車保険の改定と無保険車の増加の関連性について触れていますが、以前日誌で既述したように、「いずれ(新しいノンフリート等級制度に)慣れてくる」と思いますので、記事のコメントほどの深刻さは感じていません。日本全体の自動車登録台数が平成21年より減少局面に入っています。つまり車に乗る人、買う人が今後も減り続けることになります。したがって極端に無保険車の「率」が上がらない限り、無保険車の「数」は増えません。    この「率」と「数」の関係を意識しないと、間違った分析となります。  では「率と数」の面から「高齢者ドライバーの増加」を見てみてみましょう。

 昔は80才のお爺ちゃんが運転なんて・・・と考えられていましたが、今や珍しくありません。急激な高齢化社会に伴い年代別ドライバーの分布は変化しています。当然、高齢者の事故が増加することになります。保険会社はそれを理由として60歳以上の掛金の値上げを検討しています。今後の料率改定で一番安い掛金帯である「35歳未満不担保」を「35歳以上60未満」とすることは必至です。つまり「60歳以上」は別枠に・・高齢者帯の値上げです。

 10年前まで若年層のドライバー特有の無謀運転による事故が多かったのですが、比して近年高齢者の事故が増加しているのでょうか?結果として、値上げするほど高齢者の事故が多くなったでしょうか?保険会社の言い分を正確に分析してみましょう。

 超スピードの高齢化で人口ピラミッドが変化したこと、つまり若者に対する高齢者の比率が上がったことは事実です。さらに若者の自動車離れによる、若年層ドライバーの数自体が低下したことも明らかです。数字上、高齢者ドライバー人口と高齢者による事故「数」は増加しました。しかしだからと言って年齢層別の事故比率は上がっていないはずです。これが本質的論点なのです。

 保険会社の一番の悩みは「35歳未満不担保」の安い掛金の契約者が増加と同時に、「全年齢担保、21歳未満不担保」の高い掛金の契約者の減少が進行しているのです。これでは全体の収保(掛金の合計)の大幅な低下となってしまいます。 建前 「高齢者の事故が増えたから、高齢者は値上げします」 

本音 「掛金の安い「35歳未満不担保」が増えて、掛金の高い「全年齢担保、21才未満不担保」が減ったので、全体の掛金収入が減ってしまいました。したがって35歳未満不担保の一部を値上げして全体の収益減少の修正をします」    これが私の分析です。明日はそれを裏付ける損保協会のデータを掲載します。 

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 以前、来秋から改定される自動車保険:割引等級の改定について取り上げました。改定の内容は秋以降、各社の全貌が整ってから改めて解説する予定です。

 週刊誌などでもこの改定に注目しているようで、サンデー毎日の記者から取材を受けました。仲間の行政書士である宮崎県の上田先生と私のコメントが掲載されています。

 従来のように保険会社側や保険評論家なる先生方だけではなく、NPO法人交通事故110番の代表、宮尾 一郎氏をはじめ、保険のユーザー側からの意見も求められています。

 全国紙なのでここでも取り上げましょうか。

(クリックすると大きくなります。少し重いですが文章は読めます)

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 長期の休み明けには相談メール、電話が集中します。

 メールで必要情報を明示してくださる相談者さんへは非常に答えがし易いです。基本的な情報を把握できるので、大まかな方針が示し安く、細部を聞きこめば、より踏み込んだ話も可能です。

 対して電話の方は、一から基本的な情報を聞かなければならないので、長電話になりがちです。お互い非効率的であるといえます。また名前も名乗らないような非常識な方も多く、一方的に断片的な質問、断定的な答えを求めてくる特徴があります。

「〇〇の場合、保険はおりますか?」・・・事故全体の情報がないと「支払われるケースもありますが、支払われないケースもあります」と答えなければならなくなります。

「私の障害は何級が認定されますか?」・・・これも画像も診ずに、電話の話だけでは絶対的な答えなどできようがありません。

 このような相談者はきっと明確な答えが得られず、方々へ電話しているのだと思います。

 自身の事故を本気で解決したいのなら、安易な電話作戦など甘いですよ。それ相当の準備、姿勢で臨んで下さい。自ら基本事項が整理できる、メールフォーム(お問い合わせの欄をクリック)の利用をお勧めします。

 なにより解決に向けて周到かつ前向きな被害者さんを助けたいのです。

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 交通が便利な為、首都圏=東京都内で開催している相談会ですが、茨城県、群馬県の弁護士事務所の協力で北関東でも開催が決まりました。  事故発生件数も埼玉県はもとより、茨城県、群馬県も全国で上位です。埼玉は3~5位、茨城、群馬もベスト10常連です。埼玉南部、千葉西部、神奈川東部は都心まで近いので東京会場でも大丈夫ですが、北埼玉、群馬、栃木、茨城はちょっと遠いです。やはり北関東各県で相談会が望まれています。(千葉南部も遠いですが事故件数は少ないかな?) 8月25日(土) 茨城県 筑西市 アルテリオ会場

8月30日(木) 群馬県 高崎市会場  続きを読む »

【事案】

バイクで直進中、左側から急発進した自動車と接触、左手首を骨折する。 c_g_j_27【問題点】

橈骨をプレート固定、抜釘後もほぼ骨の癒合は問題ない。しかし可動域制限は深刻で、1/2制限の10級レベルに。さらに掌にしびれが残存。主治医も「経過は良好」、「リハビリで回復するはず」と後遺障害には消極的な姿勢。

そして毎度の事ながら「半分しか曲がらなくなった!」と言っても10級はそうやすやすとは認められない。橈骨の癒合が変形なく良好であれば、12級に落として判断されるからである。

【立証ポイント】

深刻な可動域制限の原因についてあらゆる可能性を追求することから始めた。

まず手根管症候群を疑い、神経伝達速度検査を行う。若干の異常数値を得たが、これでは弱い。

続いて3.0テスラMRIで徹底検査し、TFCC損傷が疑われる画像所見を見出す。まだ決定的ではない。

しかし、この画像から尺骨の先端(茎状突起)が骨片化(折れた骨の破片がくっついてない)している?ことを発見。そこで受傷時からのXP(レントゲン写真)を徹底的に見直し、主治医に「先生、尺骨茎状突起が骨片化していませんか?これ偽関節と言えませんか?」と意見具申。ここまでくると当方の熱意、執念に医師も呆れ顔、「参った」とばかりに「尺骨遠位端骨折」の診断名を追加、茎状突起の偽関節化を診断書に記載して頂いた。

(参考画像)

最後に手首の可動域の測定だけではなく、回内・回外の測定もお願いし、完全無欠の診断書を完成させた。

結果は「可動域制限」10級10号、「長管骨の変形」12級8号が認められ、併合9級に。10級を追いかけ、追い抜いてしまった・・・。

お医者さんには迷惑でしたが、我ながらいい仕事をしたと自画自賛。

(平成24年8月)  

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【事案】

歩行中、後方から来た自動車に跳ねられる。頭蓋骨骨折、急性硬膜下血腫・・・つまり頭部、脳に器質的損傷を受ける。その後めまいに悩まされる。 【問題点】

専門医の検査を受けるが、めまいを証明する具体的な数値がでてこない。主治医も診断書上、「職務には問題ない」との所見。自覚症状を記載するのが精一杯となってしまった。

【立証ポイント】

職務に問題なければ非該当かよくて14級に留まってしまう。既に書かれてしまった診断書の「職務には問題ない」を「事務仕事に限定すれば問題ない」と修正してもらう。結果的にこれが12級認定のポイントとなる。

さらに刑事記録を添付し、受傷機転、つまり事故の状況と骨折の関係性を緻密に表現する。具体的には自動車に後方から跳ねられ、ボンネットに乗り上げ後頭部~頚部をフロントガラスに強打、そして路面に肩部から転倒・・・「これだけの衝撃でこのように骨折した」と写真(蜘蛛の巣状ガラス破損)を添えて受傷機転の説明を補強する。検査上の数値が乏しくても、事故と損傷の因果関係が明確であれば、推定=認定される例である。

ちなみにこの受傷状況、高次脳機能障害が想定できる内容であったため、調査事務所から高次脳機能障害を疑う医療照会が入った。これは平成23年4月の新基準による、高次脳を見落とさない為の調査である。早速の運用に感心した次第。

※ 併合の為、分離しています。

(平成24年7月)  

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【事案】

自動車で直進中、対向車がセンターラインをオーバー、正面衝突される。幸い軽傷であったが、直後から原因不明の軽度半身麻痺、性格変化やストレス性心身症の症状を示す。

【問題点】

脳に器質的損傷を伴わない精神障害を立証すること・・・誰しも事故に遭えば、多かれ少なかれ心を痛め、心身症の症状を示すものです。具体的にはストレスによる不眠、鬱(うつ)、情緒不安定、フラッシュバック等です。これらは後遺障害(長く続くもの)とは認めづらく、そもそも大げさな表現だけでは審査上、信用されません。 多くの場合、非該当で判断されることが多く、深刻度を示す専門医の正確な観察がなければ12級には届かない。 c_g_ne_83

【立証ポイント】

精神科医の一貫した診断と相応な治療内容、そして症状をつぶさに観察した記録などを丁寧にそろえることに尽きる。画像や検査数値にでないものを判断しなければならないのだから当然である。 精神科の主治医に「初診から症状固定までの記録」を専用診断書に詳しく記述していただく。何度か書類を往復し、自覚症状を裏付ける診断書を完成させた。

心の病気、それは専門医の治療はもちろん、本人の努力と家族・周囲の愛情で治すものです。等級が認定されたとはいえ、一層の回復を祈るばかりです。

(平成24年7月)  

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【事案】

歩行中、後方から来た自動車に跳ねられる。

【問題点】

肩関節脱臼の既往症あり。医療照会を予想、習慣性脱臼(脱臼ぐせ)ではないことを事前に確認しておいた。可動域も3/4以下制限の12級狙いであればそれほど神経質にならなくても大丈夫と判断した。

【立証ポイント】

刑事記録を添付し、受傷起点、つまり事故の状況と骨折の関係性を緻密に表現する。具体的には自動車に後方から跳ねられ、ボンネットに乗り上げ後頭部~頚部をフロントガラスに強打、そして路面に肩部から転倒・・・「これだけの衝撃でこのように骨折した」・・・これが伝われば、既往症を凌駕する重症であることが容易に推察できる。

刑事記録(実況見分調書)は事故状況の資料として、過失相殺の判定、事故の責任割合の判定に有用であるが、受傷機転を説明し、ケガの詳細を伝える・・・このような使い方もある。

※ 併合の為、分離しています。

(平成24年7月)

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 今日から通常業務復帰です。休み中も細々と事務をやっていました。クライアントさんのみならず、仲間のM/C、行政書士、弁護士からも毎日のようにメールがきました。皆も完全に休めないようですね・・・

 さて本日は厚木で4件の被害者対応です。M事務所の弁護士先生と共同で面談し、M/Cを派遣するもの、直ちに賠償交渉に入るもの等々・・・交通事故解決のロードマップを作成します。この解決への道筋ともいうべき計画を作るには、弁護士は当然として、M/C(メディカルコーディネーター)を含めたチーム体制が効果的です。

 賠償交渉前にやることがたくさんあります。相手保険会社との折衝、医師との打合わせ、症状に応じた検査、後遺障害等級の申請、労災の申請、刑事記録の取得、ご自身加入保険の洗い出し・・・これらを弁護士先生が一人で担うのは現実的ではありません。これらをM/Cや他資格者、事務所内の補助者等が分担します。これは保険会社類似の体制といえます。 例えば交通事故の加害者になった場合、まず加入している保険会社に事故報告をします。そしてサービスセンターと呼ばれる事故対応セクションにおいて、被害者のケガ・病院の対応を人身担当者、被害者の車の修理・弁償の対応を物損担当者、そして担当者のもとで、医療調査員、物損アジャスターなど複数の人員が動きます。また場合によっては顧問弁護士、顧問医師などが助力します。  これを被害者側で構築していこう! 

 これが私達が現在、推進している完全解決メソッドです。

 この体制が進展すれば、規模の大きい弁護士事務所などは保険会社の逆サービスセンターになります。

 被害者救済の最も進化した体制作り・・・これも私たちのライフワークのようです。

  p.s. 

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【事案】

通勤途中の追突事故。受傷後3ヶ月経過時点でご相談。

【問題点】

・主たる通院先が整骨院で最終的に誰が後遺障害診断書を作成するのか?明確でない。 ・後遺障害診断を見据えて通院すべき医療機関に心当たりが無い。 ・任意保険が3ヶ月時点で一括対応の停止を宣告。その後労災対応を受けようとするも、担当者より「任意保険が一括対応を止めるということは=症状固定であり、労災も対応不能」との回答。

【証明ポイント】

最初に、労災担当者に一言。 「何を言っているの?」 一括対応停止=症状固定 という論理が成り立つならば、事故当初より任意保険会社が対応を拒否すれば被害者が現実に怪我をしていても治療の必要無し?それを決めるのは加害者側の保険会社??そんな馬鹿な話がどこにあるのか。

紆余曲折ありつつも、どうにかこうにか落ち着いて、紹介医療機関でのリハビリ開始。詳細な神経学的検査を受けて12級には明らかに不足も手堅く14級9号認定。

狙うは常にソフトランディング。羊の皮を被って、被ったまま解決出来ればそれが一番で、狼は弁護士ただ一人というのが交通事故解決の理想形。最終決着を担当する弁護士に事案を引き継いで対応終了とした。

(平成24年8月)

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【事案】

勤務中に衝突被害を受けたもの。

【問題点】

中心性脊髄損傷の診断名ながら明確な画像所見無し。自覚症状との整合性はあるものの神経学的所見の結果次第では非該当のリスクがある。

【証明ポイント】

画像の根拠を欠く「中心性脊髄損傷」や「脊髄不全損傷」は非該当一直線。一応は主治医の診断をベースに3テスラMRIや神経学的な詳細検査で追いかけたがやはり結果は出ない。最後に、脊柱の専門家による再度の診断を試みたが脊髄損傷は完全に否定されてしまった。

http://www.jiko110-yamazaki.com/results/part4/1924.html

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【事案】

単純な信号待ち中の追突事故であったはずが、予想もしない展開を見せる。

【問題点】

本件事故より6年前にも追突事故を受け、頚部で14級9号の認定を受けている。本件自覚症状も頚部痛+右上肢神経症状であるため14級9号では加重扱い。12級13号の認定を受けられるか否かの勝負、となるはずだった。

【証明ポイント】

3テスラMRIや詳しい神経学的検査など、いつも通りのスタンダードな対応。幸い順調に医証は集まり、場合によっては12級13号の可能性も?

【驚きの結果】

後遺障害診断書記載の反射「正常」によって、まるでお葬式のような被害者請求。非該当若しくは14級9号により加重判定を予想した担当者は、前回事故の喪失年数が4年であることに着目し、事案を引き継ぐ可能性のある弁護士に 「前回喪失年数が4年で、6年後の事故がどうして加重になるの?」 と大騒ぎしてもらう準備を進めていた。

ところがどっこい、自賠責の回答は・・・頚部痛+右上肢神経症状の自覚症状について、頚部痛は加重障害だが右上肢神経症状に14級9号を認める・・・というものであった。まさか上肢が単独で14級9号とは全くの想定外、関係者全員がひっくり返った事件であった。

(平成24年8月) 

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部位別解説 後遺障害等級認定実績(初回申請) 後遺障害等級認定実績(異議申立)

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