弁護士からもよく聞きます・・・「うちも病院同行しています」、「医師面談をしています」、「後遺障害の立証に長けています」・・・
是非言葉通り頑張ってほしいと思います。
やはり交通事故における損害賠償の肝は、何と言っても後遺障害の等級認定です。
昨日は立証作業に乗り出した行政書士の「転院ミッション」を披露しました。数は少ないですが昨日のような「無責任スーダラ型医師」に出くわすこともあります。この医師にかかればどんな優秀な弁護士・行政書士であろうと、経験を積んだメディカルコーディネーターであろうと医証獲得は不可能です。この場合、最後の手段として「転院」となります。しかし、できれば転院させず現状の病院、医師と協力して診断書を仕上げるに越したことはありません。
つまり医療立証や医証獲得に関するミッションは一つではなく、いくつもパターンが存在します。
A 医師面談を数回重ね、医師の信頼を得て、後遺障害診断に対して協力を取り付ける。
B 治療に必ずしも必要のない検査であっても、後遺障害の立証のために実施していただく。
C その検査設備がなければ、他院への紹介状を書いていただく。
D セカンドオピニオン(他院にて診断を受ける)のご理解を頂き、別院の専門医に診断書を書いていただく。
このように転院までさせずとも、かかっている主治医の協力を取り付け、必要な検査と理想的な後遺障害診断に牽引していくことがメディカルコーディネーターの仕事です。 医師も千差万別、色々な主義、性格をもった先生が存在します。どんな医師に出くわしても、瞬時に医師のタイプを判別し、どのようなパターンで進めていくか判断します。つまりメディカルコーディネーターの腕、センスが試されます。そしてなにより経験です。私は年間100人の医師と面談し、200回近く病院同行をしています。仲間の行政書士、メディカルコーディネーターも年間100件以上の病院同行を励行しています。
この経験数と活動量だから言えます。患者の治療に多忙な医師に対し、余分な時間を取って、検査・診断していただき、診断書を書いていただく作業、これは簡単ではないのです。
稀に後遺障害に対し深い理解を持つ医師にあたります。これは文字通り「当たり!」です。この医師なら誰でも後遺障害の立証はできます。しかし残念ながらこのタイプの医師はごく少数、そして理解はあっても良い医師ほど多忙、患者の治療が優先なのです。
年間100人医師面談をしている私が「この仕事は難しい・・」と毎回苦戦しているのですよ! 「病院同行を当たり前の業務としているか」、「医師面談を年間100件苦も無くできるのか」、「理想的な医証の獲得ができるのか」、「医者がダメな場合、他院に誘致できるのか」そして「医療ネットワークを持っているのか?」
これらが交通事故解決力を示す新基準ではないでしょうか。逆に言えば、それができないのなら少なくとも「後遺障害の専門家」は名乗れないはずです。