今日の病院同行から・・・
今回の被害者さんは大腿骨顆上骨折です。血栓症を合併したこと、高齢であることを理由に抜釘しないで症状固定します。
循環器科のドクター、整形外科のドクターをはしご、各々綿密に打ち合わせ、後遺障害診断書の形が見えてきました。
まず基本として骨の癒合具合(きれいにくっついたか)、膝関節可動域、をしっかり診ていただきます。そして忘れてならないのは下肢左右の長さの計測。下図のように1cmの差でも13級となり、同系列でも併合し等級が1つ上がる可能性があります。これはけっこう見落とされているのではないかと思います。
足の骨折で膝の部分、太ももでいうと「大腿骨 遠位端」、すねだと「脛骨 近位端」、この部分の骨折があると、下肢の短縮障害が起きるケースがあります。骨が癒着後、短くなるケースは相当ひどい骨折ですが、この場合は膝関節が詰まってしまう?ような状態でしょうか。もっとも長管骨は骨折後、変形なく癒着を果たしても、微妙に長さが変わるそうです。これは腕の橈骨や尺骨の骨折→癒合後の「突き上げ症候群」という後遺障害で学習しました。
かつて異議申立て案件で、「脛骨骨折後の膝関節拘縮を理由とした短縮障害」が認めれたことを経験しています。(これはかなりイレギュラーな判断でもありますが・・・関節硬縮は後遺障害とは認めない考えが基本)
隠れたチェックポイントではないかと思います。
下肢の短縮障害による後遺障害等級
8 級 5 号
1 下肢を 5 ㎝以上短縮したもの、10 級 8 号
1 下肢を ...