数ある神経心理学検査ですが、知能検査のWaisや記憶検査のWms-R、リバーミード行動記憶検査はそれだけで一冊の解説本が必要です。しかし簡単な質問シートで実施される検査もいくつかあります。
現在、高次脳機能障害マニュアルの鋭意執筆中ですが、その作業の傍ら、いくつか紹介していこうと思います。
まずは見当識のチェックとして、受傷初期に実施される検査、長谷川式簡易痴呆スケールを。
この質問シートにそって質問→回答を行います。健常者なら当然30点満点です。およそ15分で終わります。
改定 長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)
氏 名 年 令 (男・女) 年 月 日生
質 問 内 容
配点
1
お年はいくつですか?(2年までの誤差は正解)
0 1
2
今日は何年の何日ですか?何曜日ですか? (年、月、日、曜日が正解でそれぞれ1点ずつ)
0 1 0 1 0 1 0 1
3
私たちがいまいる所はどこですか? (自発的にできれば2点、5秒おいて家ですか?病院ですか?施設ですか?のなかから正しい選択をすれば1点)
0 1 2
4
これから言う3つの言葉を言ってみて下さい。あとでまた聞きますのでよく覚えておいて下さい。 (以下の系列のいずれか1つで、採用した系列に○印をつけておく) 1:a)桜 b)猫 c)電車 2:a)梅 b)犬 c)自動車
0 1 0 1 0 1
5
100から7を順番に引いて下さい。 (100-7は?、それからまた7をひくと?と質問する。最初の答えが不正解の場合、打ち切る。それぞれ1点。)
0 1 0 1
6