昨日の開放骨折に関連しますが、脛(すね)にそんなひどい骨折があれば、周辺の神経が損傷され、腓骨神経麻痺が強く疑われます。

(骨折シリーズはちょっと中断、今後散発的に取り上げていこうと思います。)

 今日の医師面談の目的はまさにこれ。数年前の事故ですが、すでに腓骨神経麻痺の後遺障害を取得している被害者さんの再検査の依頼です。

 腓骨神経麻痺で足首の可動に制限が残ってしまった方ですが、同時に足指にも制限が残っています。同じ神経で結ばれていますので足首、足指ともに障害を残すケースが多いのです。前回の検査では足首の可動域のみ計測されていましたが、足指は計測されていません。実際に症状を訊ねると案の定、動きが悪いのです。

 上図のように2本の腓骨神経、浅腓骨神経(腓骨の外側)と深腓骨神経(腓骨の内側)は足指までつながっています。

 上図のように2本の腓骨神経はそれぞれ内側足底神経、外側足底神経につながっています。

・内側足底神経は短母指屈筋、母指外転筋、短指屈筋を支配 ⇒ つまり親指の動きに影響

・外側足底神経は小指対立筋、短小指屈筋、小指外転筋を支配 ⇒ 小指の動きに影響

・中央の虫様筋、背側骨間筋は人差指、中指、薬指の動きに影響します

 したがって足首が動かなくなるような麻痺では、足指への影響が濃厚です。

  <親指> MP関節(指の根本)とIP関節(第2関節)を計測します。

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