【事案】

家族旅行中の自動車後部座席に乗っていたところ、前方不注意の自動車に後方より追突され、膝を強く打ったもの。

【問題点】

事故から3ヶ月時点でMCL(内側側副靱帯)損傷が一応治った後は、整形外科の通院を休止し近所のマッサージ店に通っていた。疼痛は残存していたものの後遺障害認定手続きを知らず、傷害部分のみ示談して1年以上放置していた。 【立証ポイント】

事実として機能障害(可動域制限)が見られるものの受傷内容がMCLということもあり、器質的損傷を前提とした申請は不可能と判断。診断名にこだわらず、現時点も疼痛が残存していることにスポットを当て、経年性であっても事故により症状が憎悪したのは間違いないという視点で資料を集めた。連携弁護士の手により既に解決済み。

(平成22年10月)  

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 中高年の腰痛の原因として、ヘルニアに次ぐのが脊柱管狭窄症です。椎間板の膨隆、椎間関節の変形、黄色靭帯の肥厚、これらが複合的に生じ、神経根が圧迫され、様々な神経症状を惹起します。  代表的な症状は下肢について次のようになります。

・ 疼痛 ・ しびれ感 ・ 異常感覚 ・ 脱力        これらの総合的な結果として間欠跛行がおこります。

※ 間欠跛行・・・長時間の歩行ができず、すぐ疲れてしまう。前屈(しゃがんで膝を抱えるような姿勢で休む)し、少し休憩するとまた歩行可能となる。

・ 排便障害(頻便、便秘)、排尿障害(頻尿、閉尿) ・ ケンプ徴候・・・痛み、しびれのある足の側に上体を側屈すると、下肢痛を誘発する

 先天的な狭窄も(軟骨性無形成症)ありますが、経年変化によって後天的に変性性狭窄症となります。以下3分類されます。

1、馬尾型

 自覚的には下肢、臀部、会陰部の異常感覚、膀胱直腸障害、下肢脱力感などを主訴として疼痛は少ない。他覚的には他根性障害を特徴とする。

2、神経根型

 自覚的には下肢の疼痛を主訴とする。この型の脊柱所見や自覚症状は単一神経根ブロックで一時的に消失する。

3、混合型

 馬尾型と神経根型の合併例で、下肢の疼痛は単一神経根ブロックで一時的に消失するが、他の症状には変化が起こらない。

 

 脊柱管は日本人の平均で15mmといわれています。これが12mm以下が狭窄の指標です。

   腰椎椎間板ヘルニアと合併して起こることが多く、診断名もヘルニアか狭窄症かの記載、もしくは両名記載となります。

 

           

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