【事案】 赤信号停止中、追突を受け被害者となる。

【問題点】 受傷後4ヶ月時点で大手法律事務所に相談するも、認定を受けてから来てと門前払いで当事務所に無料相談。整骨院中心の通院状況であり、MRI・医師による神経学的な検査は未実施。行政書士に相談することに当初懐疑的であった。

【立証ポイント】 整骨院中心の治療を整形外科中心に変更することを提案。また、当事務所が懇意にしている病院にて、大急ぎで3.0テスラMRI実施を手配。自覚症状と領域的に一致する画像所見が得られたのを確認。症状固定のタイミングで主治医との面談に当事務所が同席。神経学的検査を依頼したところ、自覚症状・画像所見・神経学的異常所見の教科書通りの一致が確認できた。

ただし、出来上がった後遺障害診断書に「事故との因果関係不明」という言葉があったため、念のためと再度当事務所同席にて医師と打ち合わせ。「自覚症状と事故との因果関係は不明だとしても、自覚症状と他覚的所見の因果関係はあるか?」と私が質問したところ、「他覚的所見と自覚症状は医学的に明らかに一致している」との回答を得たため、この言葉も後遺障害診断書に追記していただき申請。14級9号の認定となった。(平成23年5月)

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【事案】 知人と2名で自動車運転中、追突事故の被害者となる。

【問題点】 医師は神経学的視点を意識した「事故向きな」医師であったため、当方の検査依頼にも積極的な対応をしていただける状況。多数ある自覚症状の中、あれもこれも全て追いかけて良いものか、どの苦痛を後遺障害として申請し、立証を追及するべきなのかと問い合わせがあった。

【立証ポイント】 経過診断書にて通院日数95日の間、一貫して同じ苦痛を訴え続けていたことを強調して主張。多数の支障が残存する中、画像・神経学的異常所見ともに明らかであった腰部に集中し、ラセーグテスト・SLRテスト・反射などの検査を主治医に依頼。一貫性を意識して書類の収集を行い、申請後約30日で14級9号の認定となった。(平成23年6月)

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【事案】 知人と2名で自動車運転中、追突事故の被害者となる。

【問題点】 医師は神経学的視点を意識した「事故向きな」医師であったが、被害状況から画像所見は経年性、自覚症状は頑強に残存するものの頚部痛に限定され、目立つ神経学的異常は無し(後遺障害診断書にはジャクソンテスト-などの記載有り)。既に診断書等作成済みの状況で受任。

【立証ポイント】 経過診断書にて通院日数95日の間、一貫して同じ苦痛を訴え続けていたことを強調して主張。本人には「神経学的に異常が無い中、後遺障害の申請を出すべきなのか」という迷いもあったが、苦痛が残存している以上は被害者としての権利を最大限主張すべきと励ました。

送付すべき書類・訴えの取捨選択を行い、絞り込んだ訴えで申請。約30日で14級9号の認定となった。(平成23年6月)

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 昨日は思い切って一日お休みをいただきました。  避暑地へ避難です。といっても山奥の秘湯につかり、大汗です。それでも湯上りに渓流の冷たい風を浴びて、クーラーいらずの心地よさを味わいました。ここは江戸時代に建てられた旅館です。天井の低い忍者屋敷のような部屋でごろごろ・・・気がついたら宿の猫が勝手に部屋に入ってきて寝ています。    あともう少しでお盆休みがやってきます。今週も頑張ります!

                              まっくろ黒介がいそうな建物です

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■ 腰部神経ブロック

 腰部への神経ブロックは、トリガーポイントブロック、硬膜外ブロック、神経根ブロック、椎間関節ブロックなどがあり、腰痛の種類によって使い分けています。硬膜外ブロックも腰椎の棘突起の間から注射する「腰部硬膜外ブロック」と、お尻の仙骨裂孔から注射する「仙骨硬膜外ブロック」がありあます。

 「腰部硬膜外ブロック」は、腰椎(せぼね)の中の硬膜外腔という所に局所麻酔薬を注入し、痛みを一時的に和らげ、腰部と下肢の血行を改善し自己治癒力を高める療法です。エピやエピドラと略することもあります。神経を包んでいる一番外側の膜(硬膜)より外側のスペースに注射をする神経ブロックで、神経に直接針を刺したりしませんから、痛みもほとんどなく、腰痛治療の代表的神経ブロックです。

 腰椎椎間関節症(ギックリ腰)は効き目が顕著にでます。交通事故外傷でおなじみの腰椎椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症は「硬膜外ブロック」より「神経根ブロック」の方がより直接的な効果が期待できます。しかし脊髄周辺の極めてデリケートな部分に針を刺すので、医師の技術がものをいいます。不慣れな医師はビビってしまい、ピンポイントで神経に注入できないと聞きました。

                                   ■ 最後に

 痛みやしびれの緩和に絶大な効果をもたらす、これらの神経ブロック療法。これはつまり根本的な治療というより、自然治癒能力を高める処置と言えます。大事なことは整形外科医の外科的治療と両輪で進めるべき処方で、整形とペイン、両医師の連携と治療情報の交換が必須です。

 もしこの記事をご覧のペインクリニックの先生がいらしましたら、今後バレリュー症候群や腰椎間板症等の交通事故の患者さんをお願いしたいと思いますので、ご一報下さり、適時ご指導を頂ければと思います。   <参考文献:「星状神経節ブロック療法」 若杉 文吉 先生 著>   

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【事案】

自動車運転中、交差点において、一時停止違反の相手車両に横から激突された事案。

【問題点】

特になし。

【立証ポイント】

受傷時・最終診察時2回のMRIで共通してC5/6椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄が認められ、同レベルにおいて脊髄輝度変化も認められたもの。神経症状は健反射亢進、自覚症状も終始一貫しており、労災指定病院らしく医師の診断も認定基準を理解したもので、教科書通りの12級13号であった。

(平成23年6月)   

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【事案】

バイク事故によって足関節内果骨折。 内果とは内側のくるぶしです

【問題点】

加害者側の保険会社は事故後すぐに自賠責のパンフレットを被害者に送付し、以後、放置。時効直前で受任。

【立証ポイント】

器質的損傷は明らかで当然に12級7号が認定され、その旨被害者本人が加害者側保険会社に連絡したところ「その件は既に解決しています」とのこと。 即弁護士に依頼したのは言うまでも無い。

(平成20年4月)  

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【事案】

3台玉突き事故の被害者。

【問題点】

MRI膨隆所見。

【立証ポイント】

自覚症状として「右拇指周辺のシビレ」があり、画像所見として「C5/6椎間板の後方膨隆、頚髄の扁平化(硬膜のう圧迫あり)」との記載はあるものの、突出で無いこと及び神経学的異常所見が存在しないことを理由に他覚的に証明されてはいないとの判断。最終的には、経年性の変性所見及び治療経過から14級9号の認定。(平成21年12月)

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【事案】

原付の運転中、対向車線にはみ出したトラックと正面衝突したもの。

【問題点】

高次脳機能障害に関連するほぼ全ての障害を抱える状況だが、寝たきりではないという点で「随時(2級)」か「常時(1級)」かが争点となる。 20141106_2 【立証ポイント】

てんかん発作が重篤であったため、事実の証明を積み重ね「確かに寝たきりでは無いが発作が怖く常に目を離すことが出来ない」と主張して被害者請求を行うものの、自賠・労災ともに2級の認定。実態上「随時」ではなく「常時」であるのは明らかであると異議申し立てを行ったが、当事務所対応以前の主治医作成の診断書にあった「週1回程度発作発生」という記載が焦点として浮かび上がり、医師に依頼するも訂正拒否され、等級変更の障害となる。訴訟の中で常時性を訴えていくということで群馬県内の弁護士に引継ぎを行った。

(平成20年2月)★ チーム110担当   

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【事案】

自動車運転中、トラックに追突され、右足を強烈に打ち付け、強度の捻挫をした事案。

【問題点】

打撲・捻挫はあるものの骨折・脱臼に至っておらず、可動域の制限はあるものの後遺障害等級に認定されるかは未知数。

【立証ポイント】

骨折等の器質的損傷が無い事案ながら、①事故そのものの重大性、②一貫した治療実績、③「右足関節拘縮の原因は受傷後3ヶ月に亘るギプス装着が原因」との医師の説明、これら資料収集を中心に丹念に立証し、認定に至った。

通常、捻挫の類は後遺症なく治るものであり、可動域制限は認められない。本例はその例外である。

(平成20年10月)  

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 交通事故が起きてしまったら、解決に向けて大変な時間と労力を消費します。自分に非のない事故であっても、むしろ被害者の方がやることが多いと言えます。加害者は「保険会社に任せましたので・・・」と言ってフェードアウトしていきます。理不尽ですが現実です。  覚悟を決めてテキパキと進めればいいのですが、やはり感情が邪魔をします。そしてまったく非生産的なこだわりをもってしまうことがあります。

 最近の電話相談から・・・

質問1:「過失相殺に納得がいかない!(怒) どうしたらいいでしょうか?」  交差点事故で自分主張10:90と相手主張20:80でもめています。修理費が30万だそうです。修理費の10%=3万円の争いです。仮に中とって15:85で15000円の損得です。                   回答:「納得いかないのは理解できますが、3万円で延々と馬鹿らしくないですか?それよりケガで相手から慰謝料、自分の保険から搭乗者傷害保険がでますよ。治療に重点を置いて、しっかり直るまで通院して下さい」

 数日通えば3万円は突破します。損得を考えましょう。

  質問2:「足をケガしたので通院にタクシーを使いたいのですが、相手保険会社が渋ります」  骨折ではなく捻挫です。通院にはタクシーを主張していますが、遊びに行くときにはタクシーを使っていません。

回答:「被害者意識は理解できますが、自家用車で通院して、ガソリン代の代わりに電車・バス賃で請求するれば相手保険会社も快くOKしてくれますよ」

 何がなんでもタクシー、では通りません。私が心配するのは、「あまり権利意識の強さを誇示すると、相手保険会社から早めの治療費打ち切りをされますよ」です。

 このように「木を見て森を見ず」、賠償請求の全体像が把握できない被害者が後を絶ちません。その為に冷静に損得を考えられるようなアドバイスをして事態の前進を促します。   クールにいきましょう。

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 レーザーを星状神経節近傍に照射することで、局所麻酔薬を用いての星状神経節ブロックに類似の効果をもたらすレーザーSGBについて。

※ SGB…stellate ganglion block  訳すると「星状神経節ブロック」です。現場の麻酔医は星状神経節ブロックと言わず、SGBと言っています。

■ レーザーSGB

 星状神経節ブロックと同じ要領で、第6または7の頚椎(C6またはC7)横突起のやや内側に(胸椎T1付近が正しい)、半導体レーザーのプローブを圧迫気味に当てます。照射時間は、60mWでは5分間、150mWで3分間、1000mWで1分間が目安です。レーザー照射により、頭頚部および上肢の局所温度上昇に伴い、疼痛の軽減、しびれ感の改善および患部の温感を自覚します。つまり、星状神経節ブロックに近似の効果をもたらします。

 神経ブロックとは異なり、ホルネルの徴候(縮瞳、眼球陥没、眼瞼下垂)の発現をみることはほとんどありません。また、ブロックではブロック側だけの局所温度上昇を認めますが、レーザー照射では両側の温度上昇がみられます。

 ブロックと比較して、レーザー照射の場合には、手技が容易で、合併症がなく、局所麻酔薬を用いないので薬物アレルギーの心配もありません。注射針を使用しないので痛みや恐怖感もありません。浦和のペインの先生から聞きましたが、女性は「早くブロック注射を!」と言いますが男性は「まずはレーザーで・・」との傾向だそうです。男性は度胸がないようです。

 レーザー照射の効果はブロックに比較すれば穏やかですが、効果の持続時間は、ほぼ同程度です。レーザー照射は、星状神経節ブロックの適応となる非定型顔面痛、緊張性頭痛、偏頭痛、群発頭痛、レーノー現象などの有痛性疾患、無痛性疾患である顔面神経麻痺、突発性難聴、鼻アレルギー、網膜血管閉塞症などに応用できます。高齢者や年少者に対する適応は大きく、頻回の治療が必要となる場合には、とくに有用な手段となります。

 開心術後患者などの抗凝固治療中の患者や糖尿病患者などでは、ブロックに伴う出血や感染が危惧されますので、レーザー照射が有用となります。     バレリュー症状がひどい場合、やはりブロック注射が望ましいと思います。しかしペインクリニックの現場では、まずレーザー+投薬で様子を見て、次に注射とする傾向です。    次回 ⇒ 腰部への神経ブロック    

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■ 自律神経について

 バレ・リューの代表的な症状、めまい、ふらつき、不眠、吐き気、耳鳴り、倦怠感はどのようにしておこるのでしょうか?これは自律神経の異常からおこる症状です。

 自律神経系には、交感神経系と副交感神経系とがあり、その中枢は間脳の視床下部にあります。呼吸、脈拍、血圧、体温、発汗、排尿、排便など、みんな自律神経によってコントロールされています。早い話、眠っているときでもちゃんと呼吸をして、心臓も止まらず、生命が維持できるのは、自律神経が働いているからです。

 交感神経と副交感神経は、拮抗的に働き、心拍数は交換神経が興奮すると早くなり、副交感神経が働くと遅くなります。運動している時=交感神経、休んでいる時=副交感神経、両者の関係はアクセルとブレーキに例えられます。 バレリュー症候群のしくみは自律神経の失調でも、とりわけ交感神経、副交感神経両者の異常亢進があげられます。つまり、アクセルとブレーキを逆に踏む、両方踏む状態です。日中は副交感神経が働き、だるくなり、眠りに入る時は交感神経が興奮して眠れない・・・。

 これらの悪循環を断ち切らない限り、患者の体力は奪われ、回復どころではなくなるのです。星状神経節ブロックは交感神経の異常亢進を抑え込むことを目的とします。星状神経節は胸から上の皮膚、内蔵の交換神経が集まっている、交感神経のバスターミナルのようなところです。ここの交通整理をすることで、自律神経の失調を回復させます。    つづく ⇒  レーザーSGB?  

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■ 痛みのしくみ

 痛みには「有用な痛み」と「無用な痛み」の2種類があります。

 体に傷を受け、痛みが起こると、反射的に自律神経系の交感神経が緊張し、副腎(腎臓の上部にあるホルモン分泌器官)からアドレナリン(血管や内臓を支配し、全身の活動力を高める働きをする交感神経を刺激して、心臓や血管の収縮力を高めるホルモン。一般に興奮状態を促すものと解釈されています。)が分泌され、心臓の働きが早くなり、血圧が上がり、呼吸も大きくなります。血管が収縮し、障害された局所への血流が少なくなり、血管が固まり易くなって、血液が失われるのを防ぎます。

 こうした、自分の体で「痛み」を直そうとするものは「有用な痛み」です。これは、体を守るための応急処置といえます。しかし何日も、何か月も、何年も、続く慢性的な「痛み」となると話は変わります。

 もう警告の役目はとっくに終わっているのに、スイッチの切れた警報器のようにいつまでも続く慢性の疼痛は「痛み」そのものが病気です。これによって体力が失われ、ケガの回復を遅らせ、辛い状態が続きます。   ■ 神経を「ブロック」するとは?

 先に述べた通り、神経ブロックは皮膚の外から注射針を刺し、麻酔液を注入することです。つまり、脊髄から分かれる末端神経を麻酔液によって麻痺させ、抹消神経節から脊髄に渡る神経伝達を遮断します。これによって「無用な痛み」の伝導路を断ち切るのです。   ■ 星状神経はどこにある?

 先日の被害者さんは、「あれって喉から刺すんですね・・」と言っていました。頚部=うなじ、と思う方も多いです。頚部の交感神経節は上から、上頚神経節、中頚神経節、椎骨動脈神経節、そして星状神経節の4つです。星状神経節は長さ約3cm、幅1cm、厚さ0.5cmで、最新の研究で第一胸椎の横にあることがわかりました。(古い本では第7頸椎の横と記載されていますがこれは間違いです。)つまり首の付け根、鎖骨のすぐ上のあたりでしょうか。

(第7頸椎)の下がT1(第一胸椎)です

    次回 ⇒ 自律神経  

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■ 神経ブロックとは

 神経、またはそのそばに注射をして、神経の働きを一時的、あるいは永久的に休ませて、病気を治す治療法のことです。局所麻酔薬を使用し、一時的に神経を休ませることで、自己治癒力を高めます。麻酔薬はキシロカインが主で、カルボカイン、マーカイン、アナペイン、ステロイド剤があります。副作用を伴うステロイドは敬遠されています。

 「痛み」が発生すると、自律神経のひとつ「交感神経」が緊張していまい、毛細血管は収縮して血行が悪くなってきます。ところが、これは痛みを治すためには困ったことで、血行を良くしないと痛み物質が滞り、炎症は治りにくく、痛みはどんどん強くなってしまいます。そして、自律神経失調症をまねいてしまう原因ともなります。

 神経ブロック療法には、血行を良くする働きがありますので、この痛みの悪循環を断ち切ることができ、治癒を促進するのです。

                                      ■ 星状神経節ブロック

 目下、ペインクリニックで注目の神経ブロックです。喉にある交感神経を一時的にゆるめ、ヒトが本来持っている自己治癒力を高める治療法です。自律神経、ホルモン分泌、免疫力、抵抗力のバランスを整えますので色々な症状や病気に有効です。

 喉には星状神経節といって、脳・顔面・頭部・頚部・上肢・心臓・肺などに交感神経の細い線維を送っている交感神経の「中継所」のようなところがあります。この神経のターミナルに局所麻酔薬を注射し、交感神経の働きを一時的に遮断するのが「星状神経ブロック療法」です。この療法をすると、局所麻酔薬が効いている間、脳を初めとする支配領域の血行がよくなり、機能低下していた様々な器官が機能回復するのを助けます。そのため、痛みや様々な症状が楽になってくるのです。

 星状神経節ブロック療法の特徴は、繰り返していくと脳の視床下部の機能が改善され、自律神経、ホルモン分泌、免疫力(抵抗力)のバランスが整い、自己治癒力が高まってくることにあります。そしてその改善した自己治癒力により、さまざまな病気に適応できます。

 また、副作用がないことも「星状神経節ブロック療法」の特徴です。老若男女を問わず、妊娠中の女性でも、大丈夫です。ただ時々、ブロック注射のあと、声がかすれる、ものを飲みこみづらい、注射した部位が痛い、腕があがらない、といった症状がみられることがあります。これらは、一時的なものですから心配はいりません。1~3時間でもとにもどります。稀に、キシロカインにアレルギー反応を起こす人もいるので、注意が必要です。    星状神経節ブロックを詳しく ⇒ 神経ブロック 2

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