主に左側頭葉の損傷で言語障害が発症します。言語障害の検査を解説します。 ■ 言語機能に関する検査
事故以来言葉をスムーズに発っせなくなった、極端にゆっくり話すようになった、こちらの言うことに対する理解が遅く会話が滞りがちになった…これらは一般に失語症となりますが、高次脳機能障害の場合、以下の2種が代表的です。 〇 運動性失語
・・・左前頭葉のブローカ野(領域)の損傷。話し言葉の流暢性が失われます。 〇 感覚性失語
・・・左側頭葉に位置するウェルニッケ野(領域)の損傷。流暢性は保つものの言い間違いが多く、発言量の割に内容も乏しくなります。 くも膜下出血で倒れた人が、左脳の出血と損傷によって、言葉に障害が残ってしまったケースと似ています。しかし高次脳機能障害は程度の軽重に差があるため、軽い失語症は事故のショックのせい?、いずれ治るはず?と、周囲も安易にみてしまいます。失語症に絞った定番の検査は以下の通りです。 ① 続きを読む »